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[特集]柳井に企業、次進出-企業誘致の取り組み-(2)

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山口県柳井市

■柳井に進出した企業
多くの皆さんの協力があり、柳井にはさまざまな業種の企業が進出しています。
今回はそのうち4社を紹介します。

◆ビジコム柳井ラボ
所在地:神代4110-2
進出年月:平成31年3月
従業員数:10人(令和6年9月時点)
本社:東京都新宿区
(株)ビジコムが旧神西(しんせい)小学校の校舎に開設した物流・開発拠点。同社は店舗での商品販売時に商品名、価格、時間などの販売情報を収集し、在庫管理やマーケティング分析などができる「POSシステム」や、近年需要が高まっているキャッシュレス決済端末の開発・販売などを行っています。また平成21年11月から、柳井市民球場の命名権を取得し、「ビジコム柳井スタジアム」という名称は市民を始め広く親しまれています。

◆コクリエーションベースカラム
所在地:南浜一丁目3-18
進出年月:令和3年12月
カラム(株)が周南市から移転オープン。起業やベンチャー企業の設立・運営支援を主な事業とし、そのための拠点となるコワーキングスペース※1を運営しています。また地元企業や地域の専門家と連携し、中高生などの若者を対象にIT人材※2を始めとする専門人材の育成に取り組んでいます。

◆(株)トクヤマ先進技術事業化センター
所在地:南浜二丁目2-1
進出年月:令和2年6月進出
従業員数:137人(令和6年9月時点)※派遣、請負労働者などを含む
本社:周南市
周南市を創業地とする総合化学メーカーである(株)トクヤマが、窒化ケイ素をはじめとする先端材料の事業化を目指して先進技術事業化センターを開設しました。当センターは地球環境保護やICTの普及に役立つ製品の事業化を手掛ける拠点で、これまでに「窒化ケイ素」「窒化アルミフィラー」「電解槽」「窒化ケイ素製ベアリングボール」の事業化に向けた取り組みを始めています。

《働く人の声》
先進技術事業化センターで所長を務める久府さんと、地元の高校を卒業し同センターで働く藤本さんにお話していただきました。
◇久府(きゅうふ)真一(しんいち)所長
長門市出身。苗字は親族以外にはいない、全国的にも珍しい苗字です。
・手厚い支援と恵まれた立地環境
企業人として、柳井には大きく2つの魅力があると感じています。
1つは用地の取得や地元の人材を採用した場合の補助など、進出時の支援が手厚いことで、進出を検討する際の好材料になりました。
もう1つは立地環境が優れていることです。発電所やガス会社があるほか、日照時間が長く太陽光発電にも適しており、今後カーボンニュートラルへの取り組みを効率的にすすめることができるのではと感じています。
一方で、高速道路のインターチェンジや新幹線の駅が市の中心部から離れている点には不便さを感じますね。
・事業化の困難さは「死の谷」
当センターはさまざまな事業を開発から事業化へ進める研究を行っています。この過程は「死の谷」と言われるほど困難なもので、実際に事業化するまでには多くの障壁がありますが、それを乗り越えるべく日々業務に励んでいます。今後も開発をすすめながら、働き場の確保などの観点から地域に貢献できれば嬉しいですね。

◇藤本(ふじもと)航大(こうだい)さん
かつての夢は「競馬の騎手」。実際に競馬学校を受験した経歴があります。
・希望していた地元就職
もともと地元での就職を考えていて、就職活動は県内企業を中心に高校の先生とも相談していました。実際に入社が決まり、当センターに配属と分かったときは、実家から通勤できるということで嬉しく思いました。
・高校で学んだことを生かせる業務
担当する業務は主に窒化ケイ素製ベアリングボールの事業化に向けた研究開発です。高校時代は機械科で学んでおり、そこで学んだことが今の業務につながっています。
・働きやすい職場で休日も充実
職場は上司への相談がしやすく、またフレックスタイム制も導入されていて、プライベートの都合も考慮しながら仕事ができます。
休日は乗馬クラブで乗馬を楽しむほか、地域の草野球チームに所属するなど地元で充実した時間を過ごしています。

◆日鉄ドラム(株)柳井工場
所在地:南浜三丁目1-2
進出年月:令和2年8月
従業員数:61人(令和6年9月時点)※運送業者((株)島商)従業員を含む
本社:東京都江東区
日本最大手の鉄鋼メーカー日本製鉄(株)のグループ企業で、ドラム缶の製造を手掛ける日鉄ドラム(株)。千葉、相模原、名古屋、大阪に工場があり、中国地方の生産拠点として老朽化した子会社工場を移転し、新たに柳井工場を建設しました。柳井工場では主に中国地方の化学、石油化学メーカーに向けたドラム缶を製造しています。また同社の進出にあわせ、ドラム缶の保管と運送を担う(株)島商も同工場内に移転しています。

《働く人の声》
柳井工場の操業開始にあわせて配属された小玉さんと、工場長を務める齋田さんにお話していただきました。
◇小玉(こだま)淳也(じゅんや)さん
栃木県出身。最近はなかなか実家へ帰省することができていません。
・柳井工場操業開始に伴い柳井へ
もともと大阪工場で勤務していましたが、柳井工場の操業開始にあわせて柳井に転勤してきました。基本的な移動手段が車に変わるなど住環境が大きく変わりましたが、柳井は自然が近くにあって地元と似ており、親近感が湧きますね。
・柳井に来てから結婚
主にドラム缶を製造する機械の保守業務を行っています。柳井に来てから結婚して子どもが生まれ、現在は育休を取得しています。
・休日には柳井の街を散策
もともとインドア派で、柳井に来たころは外出も買い物などが主でしたが、結婚後は白壁の町並みや新たにできたみどりが丘図書館に行くようになりました。また先日は子どもを連れてやまぐちフラワーランドのイベントに参加しました。柳井は子育てをしやすい環境だと感じているので、今後もイベントなどに参加したいと思います。

◇齋田(さいた)文弘(ふみひろ)工場長
住まいは茨城県で、現在単身赴任中。休日は登山を楽しみ、琴石山にも登りました。
・地域に感じる温かさ
古くから海上交通の要衝(ようしょう)として栄えたと聞いていましたが、実際に白壁の町並みや茶臼山古墳などを見ると歴史を感じます。また地元選手のパリ五輪への出場や柳井商工高校女子バドミントン部の全国大会8連覇の達成など、スポーツの分野で全国区の印象があります。そして何よりも地域の皆さんが温かいですね。歩いていると、すれ違う小学生が「こんにちは」と挨拶をしてくれます。
・日々の業務で地域貢献
ドラム缶の生産という日々の業務を確実に行うことで柳井を盛り上げていきたいです。今年の柳井金魚ちょうちん祭りに参加したように、地域の行事にも積極的に参加したいですね。
柳井工場の操業開始以降、継続して地元の人材を採用しています。そうした社員にも就職して良かったと思えるような工場を目指していきたいです。

問い合わせ:企業立地・雇用創造推進室
【電話】22-2111内線369

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