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自治体の皆さまへ

私たちと人権シリーズ『すべての人々が幸せになる世の中へ』

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山口県田布施町

麻郷小学校 校長 川本 卓

学校という職場で働いている立場でいえば、人権教育は学校の教育活動の様々な場面で行うことが必要です。そして、世の中には多くの人権課題があることを伝えていかなければなりません。
ところで、私は、担任時代に小学生の子どもたちに対して、人権について、『幸せになる権利』という言葉を使って説明していました。幸せといえば、現行の教育振興基本計画では『ウェルビーイング』(身体的・精神的・社会的に良い状態)という言葉がキーワードとなっています。『幸せを感じること』ともいえるでしょうか。ある調査によると、日本の子どもの精神的幸福度は先進国の中でも下位に位置するという結果が示されています。何をもって幸せな状態といえるかは、国によっても様々でしょうから一概には比較できないかもしれませんが、マイナスの回答が多いことは事実ですから、幸福度向上への取組は必要です。
幸福度を高める大切な視点を挙げさせていただくならば、『学習(学校)環境』『家庭環境』『地域とのかかわり』の三点ではないかと考えます。
一点目の学習環境については、やはり一日の多くの時間を過ごす学校が楽しく、充実することは大事であり、授業がよくわかり、友達と仲良く過ごせることは幸せを感じる大きな要因となるでしょう。
二点目の家庭環境については、学校で頑張って勉強して帰って来る場所、週末リラックスできる場所である家庭でゆったりと心が落ち着けることは大きな意味をもつと考えます。
そして、三点目の地域とのかかわりについてですが、子どもたちが、地域の方々から励まされたり、認められたりすることで、自尊感情が高まり、さらには地域へ愛情が高まっていくと考えられます。そうすることで、自分も他者も好きという状態になれるのではないでしょうか。
このように見てみると、学校や家庭、地域で子どもたちと接する『大人のウェルビーイング』が高まっていることもとても大切であるといえます。学校という場がそれらを高める一つの拠り所となるといいなと思っています。みんなが幸せになれるように、みんなで考えていけるといいですね。

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