▽上村萌那(かみむらもな)議員
Q.野良猫への対応は
A.引き続き周知を行いTNR活動への支援も検討したい
問:野良猫に関する苦情の状況と対応は。
町長:
令和3年度に2件、4年度に1件、5年度に入って3件の苦情があった。
内容は子猫の引き取りが4件と糞尿被害についてが2件。表面化したものは氷山の一角であり、潜在的なケースは想像以上に多いだろうと認識している。
子猫については保健所に説明し、引き取ってもらうが、断られる場合もある。
糞尿については、飼い主に注意しているが、飼い主が不明の場合は防災無線での周知に留めざるを得ない。
問:
奈古地区・宇田郷地区で野良猫を捕獲し、避妊去勢手術を受けさせてから地域に返す「TNR活動」をされている方がいる。
環境整備につながる活動だが、町として支援しては。
町長:
町内でTNR活動に取り組む方が複数いることを把握できていなかった。
活動内容や野良猫の状況をお聞きし、制度の有用性についてご意見を伺いつつ、他市町にも制度の効果などを確認した上で、支援について検討したい。
Q.道の駅を核とした地域内経済循環の実現について
A.高付加価値化など一層の改善に努める
問:
町がめざす、道の駅を核とした地域内経済循環を実現するために、町民にも積極的に道の駅を利用していただく必要がある。
現在の地域住民の利用率と、売上における町内産品の割合は。
町長:
ポイントカードを使ってレジを通過された割合では、町内が15%、町外が85%となっている。
町内産品の割合については、鮮魚は50%、野菜は72%、果物は77%、精肉は24%、加工品は30%、その他商品は36%となっている。
全体の約44%が町内産品であり、売上換算では1億4千773万円となる。
問:
道の駅のブランディングや商品の高付加価値化につなげるためには、第三セクターである「(株)あぶクリエイション」と生産者の相互情報交換はもちろんのことだが、設置者である町がめざす方向性についても共有する必要がある。
生産者との意見交換はどの程度行われているのか。
町長:
以前は、出荷者協議会を開いていたが、新型コロナの流行後、あまり行われていない。
6月に発足した一般社団法人「あぶナビ」での特産品開発は、生産者との協議の場を持ちながら、町内産野菜・果物のB級品活用で好循環を生んでいる。
今後はお客のニーズに沿った生産物の計画的栽培、出荷をより一層、促進し、近郷の良品を加えた品揃えの充実も重要な課題であると考える。
TNR活動…野良猫を捕獲(Trap(トラップ))して不妊手術(Neuter(ニューター))を行い、元の場所に戻す(Return(リターン))活動
▽西村容子(にしむらようこ)議員
Q.自治会統合の早急な推進を
A.町側から強権的な統合はできない
問:
阿武町は平成21年度に「駐在員制度では、高齢化で役員をする人がいなくなり、小集落は運営困難になる」との説明の下、現在の自治会制度に移行したが、その後、人口は911人減り、高齢化率は7.56ポイント上昇している。
ますます自治会統合の必要性が高まっていることから、早急な推進を望む。
町長:
平成18年度に、町民主役のまちづくりを実現するために一定規模の単位集落が必要との考えから、自治会制度への移行を推進し、56集落から43自治会に統合が進められた。
すでに一定規模の集落が多かった奈古地区では、ごく一部の統合に留まり、福賀地区においても宇生賀中央以外は統合が進んでいない。
最近では、福賀地区で令和2~4年度、問題提起や意見交換の場を設けた。
自治会統合については、住民自治の観点から、町側が強権的に実行することはできないが、地域から話が出てきた際には、しっかりと対応したい。
Q.地域の伝統行事と交流の場について
A.継承・継続のためにサポートする
問:
今夏、宇田郷地区では2ヶ所で盆踊りがあった。
「惣郷盆踊り」では久々に櫓が組まれ、帰省した方々との出会いによる、多くの笑顔を見ることができた。
高齢化が進む中で、伝統行事と交流の場を維持することに対する町長の考えは。
町長:
私も「惣郷盆踊り」で地踊り「ヤートコセー」を地元の方に教わって踊った。
コロナ禍以前よりは若干少なかったものの、帰省した方も楽しそうに過ごされており、ふるさとを離れてもアイデンティティとして残る地域の伝統は、小さな行事であっても大事に継続していくべきだと痛感した。
町としても、しっかりとサポートしたい。
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