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議会だよりNo.92(4)

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山口県阿武町

▽米津高明(よねつたかあき)議員
Q.防災や災害時の町の対応などについて
A.町としても備えるが町民一人ひとりが身を守るための備えを

問:
「阿武町地域防災計画」によると、避難場所は、全域で6ヶ所、福祉避難所は4ヶ所となっており、収容人数は4千718人で、1人当たり2平方メートルの計算だが、この場合、荷物スペースはあるのか。
また、炊き出しは3ヶ所で行うとなっているが、改定で増やすのか。
また、炊き出し施設が使用不能となった場合の手立てはあるのか。
避難所の設置基準は「土砂災害や浸水のないところ」とあるが、奈古地区の避難所に浸水の恐れはないのか。
大雨の時に郷川が氾濫した場合の影響は、どのくらいなのか。
町長:
避難所の人数は最大収容人数であり、実際には各避難所で臨機応変に対応する。
炊き出し箇所については、一斉に使用不能になるとは考えていない。
万が一の時も、各地区の福祉施設・公民分館・道の駅レストランなどの使用で対応可能と考えている。
県が公表した津波の被害想定では、奈古漁港で3mであり、町民センターの海抜が6.4m、ふれあいセンターが13mであり、高台などへの避難を迅速に行えば、津波の被害は回避できる。
郷川の氾濫による避難所の浸水は、千年に一度起こるかどうかの想定であり、町民センターなどの避難所は、使用可能だと考えている。

問:
地震発生時、避難の際にブレーカーを落とすことが難しく、復旧して通電した時に「通電火災」が発生するケースもある。
この対策として、設置することで火災という二次災害を防ぐことができる「地震ブレーカー」の設置を全ての家に行うべきだと考えるが、町長の意見は。
町長:
「地震ブレーカー」は、簡易タイプのものは信頼性が担保できず、自動で遮断する製品は、工賃も含めて1基10万円以上もかかってしまう。
今後、法律で義務付けされるかも含めて国や県の動向を注視していく。

問:
備蓄品について、「防災計画基本編」には「自らの身は自ら守る」とあり、「3日以上の食料の備蓄・非常時の持ち出し品の準備を」と呼びかけている。
しかし、地震などで持ち出せなかった場合を考えると、避難所の備蓄品目・数量が少ないのではないか。
また、女性視点での備蓄品を増やすべきではないか。
TKBという言葉があり、Tはトイレ(国際基準では20人に1つ、かつ、男女比は1対3)、Kはキッチン(温かい栄養バランスの取れた食事の提供)、Bはベッド(床から30cm以上で一人あたり3.5平方メートル)となっている。
阿武町でもTKBを考慮した備蓄をするべきでは。
町長:
現在、想定されている地震を引き起こす活断層の動きは「千年から数千年以上に一度」と言われており、これに対応しての備蓄は無理がある。
ある程度は町で備蓄するが、まずは町民自ら用意することが原則と考える。

問:阿武町における水道管の耐震化はどうなっているのか。
町長:水道管の耐震化は、全長5万7千623mのうちの1千12m、1.8%に留まっている。

問:
防災に関する機関として「阿武町防災会議」があるが、このうち、専門知識を持った委員は何人か。
また、女性委員の人数は。
町長:
「阿武町防災会議」のメンバーは各課の長などであり、どの委員も高い専門知識を持っている。
委員が充て職である都合上、女性委員を確保するという考えには馴染まないが、防災計画の作成にあたっては、女性や高齢者に配慮した計画を立てるものとしている。

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