山形県においては、家庭で高齢者の世話をしている人(養護者)により虐待されている人の約76%が『女性』です。虐待されている人と虐待している人との同居率は約92%で、虐待している人の約47%が『息子』、年齢別では50代以上が約76%、「身体的虐待」が約74%を占めており、虐待している養護者の約58%に介護等の協力者はいませんでした。
高齢者への虐待には様々な背景があり、虐待を受けている人だけでなく、虐待をしている人にも支援が必要な場合もあります。
■こんなことが高齢者虐待にあたります
虐待にあたる行為であることを知らずに虐待していることがあります
▽身体的虐待
・殴る、つねる、蹴る
・身体拘束・抑制をするなど
▽心理的虐待
・怒鳴る、ののしる、悪口をいう
・話しかけているのに無視するなど
▽経済的虐待
・年金や貯金を本人の意志に反して使用する
・日常生活に必要な金銭を渡さないなど
▽性的虐待
・わいせつな行為をしたり、強要する
・排泄の失敗に対する罰として下半身を裸にして放置するなど
▽介護・世話の放棄・放任(ネグレクト)
・室内にゴミや汚物を放置する
・食事や水分を与えない
・必要な医療などの利用を制限するなど
■家庭や地域で考えてみましょう
高齢者虐待はどこの家庭にも、誰にでも起こりうる身近な問題です。
高齢者とその家族が孤立しないよう地域で日常的な声掛けや見守りをする、医療・介護・福祉サービスを活用し介護している方の負担を軽くするなど、一人ひとりが高齢者虐待に対する認識を深め、普段の生活の中で気がついたことや、できることから行動することで、高齢者への虐待防止につながります。
■あなたの「気づき」が虐待の深刻化を防ぎます
虐待を受けている高齢者や、介護疲れの家族は何らかのサインを発しています。
▽高齢者からのサイン
□不自然なケガや傷がある
□急におびえたり怖がる
□無気力、投げやりである
□栄養失調、脱水症状がみられる
□悪臭がしたり、服が汚れている等不衛生な状態である
□お金があるのにサービス利用料や生活費の支払いが出来ない
□傷やあざの説明のつじつまが合わない、話したがらない
□体重が不自然に増えたり、減ったりする
▽養護者(家族)からのサイン
□介護に疲れている
□無気力、投げやりである
□高齢者を怒鳴る、しつけと言ってたたく
□高齢者の世話に対する不平・不満が多い
□介護サービスを受けさせない
□高齢者を友人等に会わせない
□保健・福祉の担当者と会うのを嫌うようになる
□高齢者に関する話題をさける
あなたの身の回りに思い当たることがあれば、次のところに相談してみましょう
悩みを抱え込まないでまずは相談を!!
高齢者に関する総合相談:中山町地域包括支援センター月~金8:30~17:30(祝日、年末年始除く)中山町大字柳沢2333(中山ひまわり荘内)
【電話】023-662-6637
山形県認知症相談・交流拠点:さくらんぼカフェやまがた認知症コールセンター(公益財団法人認知症の人と家族の会山形県支部)山形市小白川町2-3-30(山形県小白川庁舎2階)月~金12:00~16:00(祝日、年末年始除く)
【電話】023-687-0387
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