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【特集】文化財保護団体の紹介

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山形県新庄市

■新庄市の歴史を知ろう!各文化財を「守り伝える」方々を紹介します
市内の文化財を保存・活用されている方々に話を伺いました。
この機会に市の宝物である文化財について知り、守り伝えるための取り組みへのご協力をお願いします。

▽民俗文化財 隠明寺凧保存会(隠明寺ダコの版木 昭和52年…県指定)
隠明寺凧保存会 副会長 佐々木新一郎さん
昭和38年に、当時所在不明となっていた凧絵の版木の発見をきっかけに結成されました。主に隠明寺凧の復元と保存のほか、市内小学校から社会人までの各世代を対象とした凧づくり教室の開催、各地の伝統凧の保存会との交流活動を行い、継承に努めています。また、毎年6月には「新庄凧フェスティバル」を開催。市内外から多くの参加者が集まり、地域や世代を超えた交流を行っています。凧作りと凧揚げの楽しさを実感いただきながら後継者育成に取り組んでいますので、体験してみたい方はぜひご参加ください。

▽記念物 史跡、丸仏を守る会(角沢街道の丸仏 昭和38年…市指定)
史跡、丸仏を守る会 代表 荒木誠一さん
「角沢街道の丸仏」の環境整備と維持管理のために、地元の有志が集まり、令和3年に結成されました。現在は、月1回の清掃やパトロール、草刈作業などを行っています。丸仏は、新庄まつりの起源とされる天満宮祭礼が始まるきっかけとなった「宝暦の飢饉」と、その後に起こった「天明の飢饉」で亡くなった人々の霊を、弔うために建立されました。新庄まつりの歴史にも深く関わる場所なので、多くの市民に知っていただければと思います。

▽民俗文化財 新庄亀綾織伝承協会(新庄亀綾織 令和2年…市指定)
新庄亀綾織伝承協会 会長 沓澤伸一さん
藩政時代に開発されて全国的な評判を得たものの、戊辰戦争以後は復興と衰退を繰り返し、一時は「幻の織物」となった「亀綾織」。現在は、二度と途絶えさせないための活動に取り組んでいます。ここ数年は地域おこし協力隊を迎え、市エコロジ―ガーデン内にある工房で製作を進めたり、亀綾織の認知度・ブランド力の向上のために、県内外での研修や営業を行ったりしています。また、作業環境の向上と織り手の育成強化を図るために、「工房移転プロジェクト」を進めています。皆さまの応援をよろしくお願いいたします。
※工房移転プロジェクトのぺージについては本紙掲載の二次元コードよりご確認ください。

▽民俗文化財 萩野鹿子踊(ししおどり)保存会(萩野・仁田山鹿子踊り 昭和41年…県指定 昭和51年…国選択)
萩野鹿子踊保存会 代表 大山栄さん
五穀豊穣を願う踊りとして古くから伝えられ、国・県の無形民俗文化財に登録されている「萩野・仁田山鹿子踊り」。当団体では、萩野地区の20代~60代までの幅広い年代の会員が所属しています。始まりは定かではありませんが、「新庄古老覚書(ころうおぼえがき)」の中では、出羽山形藩の初代藩主・最上義光(もがみよしあき)公の前で披露したことが記されています。現在は、新庄まつり最終日の8月26日に、戸澤神社にて鹿子踊りを奉納するほか、東北各地で披露する機会をいただいています。また、萩野学園の授業の一環で毎年鹿子踊りの特別授業が行われ、当団体が指導に当たり後継者育成に努めています。ぜひ一度、ご覧ください。

▽記念物 名勝おくのほそ道の風景地本合海協議会(おくのほそ道の風景地本合海 平成26年…国指定)
名勝おくのほそ道の風景地本合海協議会 会長 斉藤正二さん
本合海が国の名勝に指定されたことをきっかけに、環境整備などを行う団体として、町内会や学校などの関係者らで組織されました。毎年春と秋に、名勝の指定地内にある八向山の登山道整備を行っています。登山客や地元の小中学生が安心・安全に通れるように、みんなで協力しあい、整備に取り組んでいます。藩政以前より交通の要衝として発展した本合海は、源義経一行や松尾芭蕉が訪れたと伝わる地です。地区内には関連する史跡が点在しています。ぜひ本合海を訪れ、文化の香りに触れてみてください。

▽有形文化財 木造阿弥陀如来座像(接引寺(しょういんじ))(昭和46年…市指定)
接引寺 住職 花車英行さん
接引寺は、戸沢氏の新庄入部に従ってきた常州松岡の僧に対し、初代藩主政盛が土地を与えて開山し、令和7年で開山400年を迎えます。令和5年には市指定文化財「木造阿弥陀如来座像」の修復を行い、欠けていた腕が復元されました。境内には新庄まつりにも関係のある「まかどの地蔵」、2体の木造阿弥陀如来座像など、合計で6件の文化財があり、ご先祖様から伝えられた文化財を次の世代に託すことができるよう、行政と協力して保護に取り組んでいます。

○文化財に指定されるまで(市指定文化財の場合)
(1)文化財指定の候補となる物件の調査を行います。

(2)市教育委員会から※市文化財保護審議会に対し、文化財指定の適否について意見を尋ねます。(諮問)

(3)諮問に基づき、市文化財保護審議会で審議を行い、結果を市教育委員会に意見として伝えます。(答申)

(4)答申に基づき、市教育委員会の会議を経て指定の決定をします。

※新庄市文化財保護審議会…文化財の適切な保存・活用を図るために、教育委員会からの諮問に応じて調査・審議を行う機関です。歴史、民俗、古建築、美術、動植物、考古などの各分野の有識者で構成されます。

○文化財について詳しくは 新庄ふるさと歴史センターへ
新庄まつりの最優秀山車をはじめ、新庄藩主戸沢家に関する史料、雪国生活で使用された民具など多数の文化財を収蔵、展示しています。
【電話】22-2188

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