~新庄開府400年(2025年)に向け、新庄の貴重な文化財(たから)を巡るシリーズ~
第30回 源 長恒(みなもとのながつね)作 槍/市指定有形文化財(工芸品)
長さ46cm、刀身に「羽州新庄住源長恒」という銘が入れられたこの槍は、新庄藩お抱えの刀鍛冶、源長恒が製作した槍です。
この源長恒は、本名を「高橋市郎兵衛(いちろうべえ)」といい、1703(元禄16)年に二代藩主正誠(まさのぶ)に召し抱えられました。その後、鍛冶町に居を構え、数多くの名刀を打ちました。
中でも藩の公式記録である「御四代之御記録帳(ごよんだいのごきろくちょう)」には、「1720(享保5)年に、二尺三寸(約70cm)の刀を幕府に献上した」との記載があり、当時では領内一の刀工として注目されていたことがうかがえます。
なお、長恒の子孫も代々「高橋市郎兵衛」を襲名し、昭和前期まで鍛冶町を住まいとしていました。
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