朝日町の神社と御堂

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―町全体が博物館　朝日町エコミュージアム―

■第9回　加茂神社(中沢)
所在地：中沢集落の西部、国道287号線の南側にあり、参道は旧国道から階段を上る
加茂神社とされていますが、社殿の中には三つの内陣が祀(まつ)られてあり、昭和26年に改築した際に、地区内にありました天神様と久那斗(くなと)神社を合わせて祀ったもので、現在の社殿は平成6年に建立されたものです。元々の加茂神社の創建は不明ですが、元文四年(1739)大破したという記録が残されています。祭神は建雷命(たけいかづちのみこと)で、地区民からは恵みの雨をもたらす「雷神様」と呼ばれ親しまれています。
久那斗神社に祀ってある岐(くなど)の神は、道の分岐点(ぶんきてん)や村境などで外敵や悪霊(あくりょう)の侵入を防ぐ神であることから、村のはずれにあったものと思われます。また、集落の中央部にあったとされる天神様の内陣には、祭神の菅原道真の座像と狐・恵比寿(えびす)・大黒が祀られています。

◇ウサヒのゆるっと解説
加茂神社は、京都の賀茂神社から勧請(かんじょう)されたものと思われるんだよ。賀茂神社は上賀茂の賀茂別雷(わけいかづち)神社と下鴨の賀茂御祖(みおや)神社の二つを併せたもので、祭神は建御雷神(たけみかづちのかみ)で、両社の例祭である葵(あおい)祭は京都三代祭りの一つで、葵の花を飾った平安時代の装束での行列が有名なんだよ。