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特集 ドキドキ探検隊(1)

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山形県朝日町

~今年度から町全域の小学生が対象に~
北部地区の小学生を対象に活動を始めてから、今年度で27年を数えるドキドキ探検隊。
今年度から町全域の子どもたちが参加の対象となりました。
今回はこれまでのドキドキ探検隊の活動を特集。
活動のきっかけや思いとともに長い歴史を刻む中で、子どもたちが体験してきた出来事などを紹介します。

「冷たくておいしい」「サクランボ流れてきた」。竹を材料に手作りしたお椀と箸を持つ子どもたちの楽しそうな声が響く夏の昼。6月16日、北部公民館にて今年度初めてとなるドキドキ探検隊の活動「流しそうめんをしよう!」が開催されました。

■地元の自然を安全に、楽しく学ぼう
○結成のきっかけは地区住民の「外遊び」への思い
これまで北部地区の子どもたちを対象に活動してきたドキドキ探検隊は、平成9年に結成されました。
きっかけは、五十嵐義行さん(初代隊長)の「北部地区に、子どもたちが自然を学ぶ組織をつくりたい」という提案。平成11年に大谷小学校が移転することが決まり、秋葉山が子どもたちにとってより身近なものとなることを踏まえたものでした。「子どもたちだけで秋葉山で遊べるような雰囲気をつくりたい。そのためにも、安全に自然の中で遊ぶための知識と判断力を学べる機会をつくってはどうか」―。
〝自然は危険〟と位置づけられ、子どもたちだけで遊ばないようにと考えられていた中、こうした外遊びに対する地区住民の思いが形となり、ドキドキ探検隊がスタートしました。

○「外遊び」の楽しさを子どもたちへ
外遊びの達人として、隊員(子どもたち)に遊び方を教えるのは「ドキドキ探検隊達人倶楽部(クラブ)」の皆さん。北部地区の住民をはじめ、専門的な知識をもつ方々で構成されています。これまでロープワークを学ぶ講座や、サイクリング、キャンプなどの体験を通じて自然の中で遊ぶ楽しさを伝えてきました。

■自然の遊び方を伝授する達人たち
上の写真(本紙参照)のとおり、ドキドキ探検隊の活動では必ず大人が見守っています。その大人たち㆐「ドキドキ探検隊達人倶楽部」の結成当初から活動している鈴木直幸さん(現隊長)にその活動を詳しくお聞きました。

○子どもたちの興味を形に
結成して間もない頃は全て手探り状態。達人倶楽部のメンバーが集まって「どうすれば地元の自然を子どもたちに楽しんでもらえるか」を考え、活動内容を企画していました。一方で、平成10年度に秋葉山で行った陣地(秘密基地)の設営は、子どもたちからのリクエストを受け行ったものです。
もちろんわれわれ大人が見守りながらではありますが、子どもたちの豊富な発想を生かして活動することを結成当初から現在まで変わらず大切にしています。

○安全を考慮し、まずは大人が体験
初めて行う活動は子どもたちが安全に過ごせるよう、まずは達人倶楽部のメンバーだけで実践しました。特に印象に残っているのは「雪中キャンプ」です。雪に囲まれながら行うことが魅力である一方、降雪量に左右されやすいことや寒さ対策などの安全面が課題となったこの活動。テントの中に温度計を置いたうえで一晩過ごし気温を確かめたほか、どれほどの降雪量で避難が必要かなどのノウハウを有識者から教わりました。
自分たちで一から学んだり、カヌー体験などの専門的な知識が必要な活動には有識者を呼んだりと、安全な環境で活動できるよう努めています。

○次世代に地元の自然の魅力を
結成した平成9年度から、地区内の子どもの人数は減少傾向にあります。そのような状況でも変わらず、にぎやかな活動となるように、隊員の対象学年を広げてきました。そして今年度からは中部・西部地区の子どもたちも対象としています。
秋葉山をはじめ自然にあふれている大谷地区。子どもたちには、それを生かした外遊びの魅力を知ってほしいです。そして、大人になってもこの活動が良い思い出として心に残るよう、これからも頑張って活動を続けていきます。

◆○○にとっての、ドキドキ探検隊
○隊員卒業生にとっての、ドキドキ探検隊
特別な時間を過ごした「キャンプ」

夏と冬に行ったキャンプが楽しかったです。外でテントを設置して、友だちと過ごす時間は特別でとても楽しかったです。
(朝日中3年 鈴木くりあさん)

夏のキャンプでカレーを作ったりドラム缶風呂に入ったりと、普段できない体験ができたことが思い出に残っています。
(朝日中3年 佐久間彩寧さん)

○保護者にとっての、ドキドキ探検隊
自分たちがしてきた経験を子どもたちにも
私たちも朝日町出身であり、自然の中で活動することの楽しさを知っているため、子どもたちにも同じ経験をしてほしいと思っていました。そして、普段の生活ではできない体験ができること、近所の上の学年の子どもたちが楽しく活動していることを知り、迷いなく参加しました。
ハイキングなど大変な活動でもあきらずに取り組み、「楽しかった」「次も絶対に行く」と初めての経験に喜んでいる子どもたちの姿を見るとうれしくなります。子どもたちに遊び方を教えてくれる達人倶楽部の皆さんには感謝しています。
対象の地区が広がることを受け、仲間が増えていき活動の幅が広がることを期待しています。
(白田未咲さん・今野真由美さん)

○移住者にとっての、ドキドキ探検隊
地域への愛着心を育む
朝日町に移住した昨年度から、達人倶楽部の一員として参加しています。ドキドキ探検隊の活動は、子どもたちがもつ地域の愛着心を育み、地域に戻るきっかけにつながっているように感じています。
倶楽部の一員として、これからは、地区内の環境を整備しながら、子どもたちの「やりたい」という声をもとにした、新たな企画にも挑戦していきたいです。
(頼實孝明さん/地域おこし協力隊)

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