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特集 有害鳥獣から町をどう守る?(1)

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山形県朝日町

■活躍する「鳥獣被害対策実施隊」
「またやらっちゃ…」
丹精を込めて作った果物や野菜などが収穫前に有害鳥獣に食べられ、多くの生産者が悔しい思いをしています。

少し前まで人里に現れることが少なかった有害鳥獣ですが、近年その姿を見せることが増加。私たちの生活エリアにまで行動範囲を広げ、農林業に大きな被害をもたらしています。
こうした状況の中で被害を減らすために活動しているのが「鳥獣被害対策実施隊」の皆さん。今回は鳥獣被害の現状とともに、同隊の活動などについて紹介します。

■有害鳥獣って、どんな鳥獣?
農林業の食害や人身などに被害を及ぼす鳥獣です。
具体的には以下の動物が挙げられます。
クマ・イノシシ・タヌキ・ウサギ・サギ・ウソ・キジ・ヒヨドリ・シカ・サル・ハクビシン・カラス・スズメ・カモ・ムクドリ・モグラ・ネズミ など

■朝日町の被害状況
下の表は、町に報告があった令和2年度以降の主な有害鳥獣の捕獲頭数です。この動物のほかにもタヌキやハクビシンなどから被害を受けています。
また、令和5年度の被害の規模は、りんごなどの果樹を中心に農地面積1387a、総額約1億4千万円に上ります。

○近年の有害鳥獣捕獲頭数(頭)
※令和6年度は8月末時点

■任意で加入する「猟友会」
「猟友会」は全ての都道府県に設置されている、狩猟者を会員とする団体です。
山形県猟友会西村山支部朝日分会には、令和6年4月1日時点で24人が加入。会費を支払ったうえで活動しており、主な狩猟の目的は、次の4つが挙げられます。
・農林業の被害防止
・資源としての活用(ジビエなど)
・生物多様性の保全
・趣味としての楽しみ

■推薦されて加入する「鳥獣被害対策実施隊」
「鳥獣被害対策実施隊」(以下「実施隊」と表記)は、猟友会から推薦され、かつ町からの委嘱を受けて農林業や人に対する被害防止のために有害鳥獣の捕獲などを実施する組織です。
当町では平成27年5月に発足。今年度は銃猟については15人、わな猟は22人が免許を取得して活動しています。

■活動時期の違い
猟友会会員を含む、山形県内の狩猟者の活動時期(猟期)は、毎年おおむね11月から2月中旬とされており、定められた区域でのみ活動することができます。
一方で、実施隊の活動は“有害鳥獣被害対策”であることから年間を通して行われています。隊員は、農作物への被害などが深刻である場合には町からの要請を受け、現場の調査や捕獲に取り組んでいます。(連絡体制のイメージは下の図のとおり)

○連絡体制イメージ図

実施隊の平均年齢は約61歳で、最年少は20代の女性。
農業など自分の仕事と両立させながら活動しているんだ。
被害の相談を受けたら、その都度パトロールをしてわなや銃を使って捕獲を試みているよ。

7月21日、東根市を会場に村山地域の猟友会員によるクレー射撃の大会が開催されました。
大会では飛んだり転がったりする的を狙う3競技を実施。当町からは5人が出場しスコアを競い合うとともに、銃猟の技術を磨いていました。

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