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《特集》山形月山SEA TO SUMMIT環境シンポジウム

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山形県西川町

■月山・最上川水系の森里川海 流域の地域循環共生圏
~山形月山SEA TO SUMMIT環境シンポジウム~

町内で開催された「山形月山SEA TO SUMMIT」の一環として、8月31日、元環境事務次官である中井徳太郎氏に「月山・最上川水系の森里川海流域の地域循環共生圏」をテーマとして環境シンポジウムでご講演いただきました。
町の将来を考えるに当たり、示唆に富んだ内容でしたので、少しご紹介いたします。

I.地球は変貌している
地球温暖化が叫ばれるようになり久しくなりましたが、温暖化の影響は海洋にも及んでいます。日本近海を含む世界全体の海水温が上昇しており、その結果として、豪雨が増えているというのです。西川町に大きな被害をもたらした令和2年7月の豪雨や、本年、庄内平野などを襲った豪雨は、その例と言えるでしょう。

II.いのちを守る流域の地域循環共生圏
今年の豪雨では最上川が氾濫し、被害が発生しました。
これまで、洪水を防ぐための「治水」の手法としては、堤防の構築やダムの建設などのインフラ整備が選択されてきました。しかしながら、温暖化に伴う豪雨の増加により、インフラを整備するだけでは治水が追い付かなくなっているのが現状です。
そこで重要となってくるのは、このシンポジウムで紹介された「地域循環共生圏」という考え方です。
「地域循環共生圏」とは、資源を循環利用して「自立」する地域を表す概念で、簡単に言えば、地域の中でエネルギーや食料などを「自給自足」する地域のことです。
この「地域循環共生圏」では、自給自足を通じて「ゼロカーボン」などの地球温暖化への対策を講じることが可能です。
また、「地域循環共生圏」が複数連携していくことにより、より大きな地球環境の変化に対応していくことも可能となります。
例えば、今年の豪雨では最上川が中流〜下流域で氾濫しましたが、最上川の氾濫を防ぐためには、氾濫しやすい中流〜下流域での「治水」だけでは十分ではなくなっているのは先述のとおりです。このため、西川町のような最上川(寒河江川)の上流域において、豊かな森林や田んぼを守り、雨水が最上川(寒河江川)に急激に流れ込むことを抑える天然のダムを形成することで水害のリスクを下げる「流域治水」と呼ばれる取組が今後重要になってくるというのです。

III.月山・最上川水系の「地域循環共生圏」
最上川の流域でこれからも暮らしを守っていくためには、このように「地域循環共生圏」の相互連携が重要となってきます。西川町としては、ゼロカーボン等を通じて「地域循環共生圏」を目指すだけでなく、下流域の「地域循環共生圏」との連携も模索し、地球温暖化という課題に立ち向かっていく考えです。

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