■POINT03 特別会計
[介護]健康づくり事業の成果により給付費が減少
[集排・下水]地方公営企業会計移行に向けた整備
特別会計とは、特定の事業を実施する会計で、その収支を明確にするために設置するものです。
国民健康保険会計直診勘定は、金山診療所の運営に係る会計。歳入ではコロナワクチン集団接種回数の減少により接種受託料が1,337万円の減額となりました。一方で、町内民間クリニックの閉院により特別調整交付金1,455万円が交付されたため、一般会計からの繰入金は6,186万円と低く抑えることができました。
介護保険会計は、健康づくり事業への取り組みの成果等により、介護給付費が減少傾向にあります。多くの高齢者が元気に長生きできるよう、今後も継続して取り組んでいきます。5,883万円の繰越額は、給付費が想定よりも減額したことから、6年度に国等への負担金を返還するための財源となります。
農業集落排水事業会計及び公共下水道事業会計では、6年度の地方公営企業会計移行に向けて、固定資産の調査・評価作業などの移行業務873万円、会計システム構築業務629万円を実施。4年度から繰越した農業集落排水処理施設遠方監視システム更新工事が完了。どちらの事業も生活に必要不可欠な衛生施設の管理業務であり、今後も計画的な施設改修を進め、適正管理に努めていきます。
公営企業会計である水道事業会計は、給水収益が減少しており厳しい経営状況が続いています。5年度も一般会計から経営安定補助金2,000万円を臨時的に措置したため、黒字となっています。今後は人口減少に応じ、ダウンサイジングした適正規模での運営に切り替え、経営改善につなげていきます。
※収益的…水道水を作り、各家庭へ送り届けるための費用や減価償却費。主収入は水道料金や一般会計補助金。
※資本的…水道管などの施設整備費用や借入金の返済。
資本的収支不足額については、消費税及び地方消費税資本的収支調整額と損益勘定留保資金で財源補てんした。
■POINT04 町の借金 地方債
地方債は、言わば町の「借金」の金額。多世代で利用する社会資本を公平に負担する役割も担っています。5年度末の全会計残高は50億円1,423万円。このうち一般会計残高は35億8,469万円です。近年は事業見直し等により発行額を抑制しているため、残高は減少傾向にあります。
一方で適切な地方債発行は住民サービスの充実につながります。返済時に国の補助がある過疎対策事業債など、有利な地方債を活用して、計画的に事業を実施していきます。
[地方債残高の推移(全会計)]
■POINT05 町の貯金 基金
基金とは、町の「貯金」のこと。5年度は見込以上に交付された地方交付税等を積み増したことから、大きく残高を伸ばしました。事業見直しの効果もあり、順調に残高を確保していますが、今後の重要事業のため、かねやま応援基金等は取崩す予定です。
災害時など臨時の出費にも対応できる弾力性のある財政運営には、余裕をもった基金積立が不可欠。今後も適正な基金残高確保に努めます。
[基金残高の推移(定額運用基金を除く一般会計)]
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