健康ikiiki+では、町健康福祉センター(町健康福祉課・町国民健康保険診療所)から、季節ごとに旬な話題をお届けし、町民の皆さんの健康づくりを応援します。
■今月のテーマ 11月は児童虐待防止推進月間です
近年、子ども虐待に関する通報・相談件数が増え続けています。その状況はさまざまで、殴る蹴るなどの暴力だけでなく、食事を与えられず放置され、幼い命が絶たれるといったケースもあります。
子どもは自分から「助けて」とは言えません。もしも虐待の兆候に気づいたときは「自分には関係ないこと…」と目をそらすのではなく、地域全体で虐待を防止する意識と行動が大切です。
◆児童虐待とは
◇身体的虐待
殴る、蹴る、たたく、投げ落とす、激しく揺さぶる、やけどを負わせる、溺れさせるなど
◇性的虐待
子どもへの性的行為、性的行為を見せる、子どもを性的な写真や動画の被写体にするなど
◇ネグレクト
家に閉じ込める、食事を与えない、ひどく不潔にする、自動車の中に放置する、重い病気になっても病院に連れていかないなど
◇心理的虐待
言葉による脅し、無視、きょうだい間での差別的扱い、子どもの目の前で家族に対して暴力をふるう、夫婦の言い争いを聞かせるなど
◆体罰・暴言は子どもの脳を傷つけます
子ども時代に繰り返し体罰や暴言などつらい経験をすることで、脳の一部が委縮、変形することがわかっています。それは、言葉や発達・学習の遅れ、低身長、低体重、情緒不安定、自傷行為を繰り返すことにつながり、将来的にうつ病、アルコール依存、自殺企図、薬物乱用、心的外傷後ストレス障害(PTSD)を引き起こすかもしれません。
◆こんな様子に気づいたら相談・通告を!
◇子どもの様子
・小さな子どもが1人でいる
・子どもが大声で怒鳴りつけられている
・子どもが過度に緊張している
・子どもの体に不自然なあざがある
・子どもと保護者の視線がほとんど合わない
・子どもが不潔な衣服を着ている
・子どもの言動が乱暴
◇保護者の様子
・子どもが受けた外傷や状況と保護者の説明のつじつまがあわない
・保護者が「死にたい」「殺したい」「心中したい」などという
・保護者が子どもの養育に関して拒否的・無関心
・泣いてもあやさない
・絶え間なく子どもを叱る・怒鳴る
・家庭内が著いちじるしく不衛生である
・保護者自身が虐待を受けて育ってきた
・経済的困難
◆抱え込まないでお気軽にご連絡ください
もしかして虐待?と思ったら、迷わず相談・通報をお願いします。児童虐待防止法により、虐待を受けたと思われる児童を発見した場合には、町の健康福祉課や児童相談所、警察などに通報することが義務づけられています。
児童相談所全国共通ダイヤル
「189(いちはやく)」
◆相談・通告をためらっていませんか?
Q.本当に虐待かどうかわからないのですが?
A.虐待かどうかの判断は連絡先の相談機関が行います。情報が間違いであっても罰せられることはありません
Q.ご近所なのでトラブルになっては困るのですが?
A.身近な人からの通報が虐待防止には重要です。また、通報者を特定できるような情報は漏らしません
Q.通報の際は名乗らなくてはいけませんか?
A.匿名でもかまいません。通報者のプライバシーは守られます
Q.しつけと虐待の区別はありますか?
A.暴力や暴言で子どもを従わせる行為はしつけとは言えません。しつけとは、基本的な生活習慣や社会のルール・マナーなどを身につけるよう働きかけることです
問合せ先:健康福祉課健康医療室
【電話】86-2338
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