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自治体の皆さまへ

協力隊通信(小野優太朗) 2024.05 vol.50

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山形県飯豊町

飯豊町をモデルにした温室効果ガス排出量・吸収量の見える化の取り組みが広がっていくことでゼロカーボンが進むことを期待しています。

◆飯豊町をモデルにした温室効果ガスの見える化の今後
飯豊町は「ゼロカーボンシティ宣言」をしており、2050年までにゼロカーボンを実現することを目標としています。ゼロカーボンとは、ゼロ=なくす、カーボン=CO2(二酸化炭素)のことで、地球温暖化の原因であるCO2の排出を森林によるCO2の吸収により相殺して、ゼロにすることを意味します。町ではあとどのくらいのCO2を削減するとゼロカーボンを達成できるのでしょうか。このような情報を町全体で共有することは非常に重要です。
実態に近い数値が見えること、排出箇所および削減量が明確になることで、脱炭素計画を町民の皆さんと話し合う際に方向性を定める重要な指標となります。加えて、CO2排出量削減に向けた皆さんの行動の効果が数値として見えることで、自分たちのやる気にもつながります。
この取り組みを完成させるために町民の皆さんにアンケート調査を実施しました。このアンケートを基に算出した温室効果ガス見える化の結果(協力隊通信11月号参照)、飯豊町は置賜地域におけるほかの自治体と比較して、CO2吸収量が多いことがわかりました。この結果は、町の面積の84%以上を森林が占めているためです。それでもなお、CO2排出量が若干多い結果となりました。
現在、策定中の脱炭素計画についても温室効果ガス見える化の取り組みが基となっています。今後、町民の皆さんと話し合う場を設けて、計画の改良を図っていく予定です。こうした広報活動をきっかけに、より多くの町民の方とゼロカーボン実現に向けた会話ができればうれしいです。

◆森林整備研修
ゼロカーボンの実現に向けて、町の8割以上を占める森林を整備しCO2吸収量を上げることは非常に意義のある取り組みと考えており、実践的な森林整備活動に携わっています。
現在は、森林の担い手も不足しており、若い人の森への興味も希薄化しています。その中で率先して森林整備に関わることやさまざまなイベントで人を呼び込む活動を進めていくことで、もっと森に興味を持ってくれる人が増えていくことを期待しています。今は、森をどう整備していくかをメンバー全員で話し合ったり、木を切る技術を伝授していただいています。また、まき割りイベントや道づくりに関する森林整備勉強会などを開催することで、子どもたちから林業従事者まで森に集まる人が増えています。

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