◆増える空き家
人口減少、核家族化、高齢者のみの世帯の増加などを背景に、全国的に空き家が増えています。町でも、5年前と比較して空き家の数が約1・5倍となっています。空き家にしておく理由はさまざまで、国土交通省の調査では「解体費用をかけたくない」「労力や手間をかけたくない」などの消極的な理由の他、「特に困っていない」と回答する所有者も少なくありません。
町では、平成31年度に『飯豊町空家等対策計画』を策定し、空き家の発生予防や利活用の促進、使用困難な空き家の除却支援などを行っています。また、空き家の現地調査、国や県の基準をもとに状態の判定をしており、町で確認されている約270戸の空き家のうち、5割が使用困難、1割が倒壊などの危険性があると判定されています。
◆空き家問題
管理不全の空き家は急速に劣化が進行し、雪による倒壊、屋根材や割れたガラスの飛散、害虫の繁殖などによって周辺住民に被害をおよぼすおそれがあります。被害が発生しないようにすることも含めて、所有者は空き家を適切に管理する責任があります。町では「空き家等の適正管理に関する条例」に沿って、倒壊などのおそれがある特定空家
※の所有者に対して「助言・指導」「勧告」および「命令」などの行政指導を行い、命令に従わない場合は所有者の氏名などの情報を公表します。また、全国的に空き家問題が深刻化していることを受け、特定空家は固定資産税の住宅用地特例からの除外、過料の対象になるなど、処遇が重くなる傾向にあります。
◆早めの対策を
所有者が他県など離れた場所に住んでいる場合、空き家の劣化に気付くのが遅くなることも考えられます。対処が可能なうちに、空き家の今後について家族と話し合っておくことが重要です。
使用可能な空き家については、売買や賃貸で活用するという選択肢があります。町では「飯豊町空き家等情報活用制度(空き家バンク)」で空き家の所有者と利用希望者をつなぐお手伝いをしています。近年、新型コロナウイルス感染症の拡大によりライフスタイルを見直す方が増え、地方への移住も注目されています。空き家バンクへの問い合わせも増えているため、空き家の所有者には活用について前向きな検討をお勧めします。
※特定空家とは
保安上、衛生上有害となるおそれがあり、景観を損なう他、周辺の生活環境保全のために放置することが不適切である空き家のこと。空き家の基礎部分の沈下やひび割れ、柱の傾斜や折れ、屋根の変形や外壁の剥がれを始め、ごみの放置や臭気など、各種の確認事項を数値にして総合的に判断する。
■空き家について相談したい方 空き家を活用したい方 空き家を除却したい方
~空き家に関するお知らせ~
◇空き家に関する無料相談会
空き家の利活用、売買、賃貸、解体、存続などでお悩みの方は、ぜひご相談ください。
また、会場では、「空き家バンク制度」と「老朽危険空き家の解体・撤去支援」についても相談を受け付けます。
日時:6月16日(日)13:30~16:00
会場:中部地区公民館
対象者:空き家・空き地の所有者または管理者
対応者:県宅地建物取引業協会、全日本不動産協会山形県本部、県司法書士会の各会員
参加費:無料
申込方法:電話で申し込み(完全事前予約制)
申込期限:6月11日(火)
その他:
・登記簿や固定資産税納税通知書兼課税明細書を持参していただくと、より具体的な相談ができます
・オンライン(ZOOMなど)での相談についてはお問い合わせください
◇「老朽危険空き家」解体支援
老朽危険空き家の解体・撤去に関する補助対象経費(解体撤去工事)の2分の1以内の金額を補助します。補助金額は町内外業者の施工に関わらず上限100万円です。
※申請前に老朽危険度の判定(不良度判定)が必要です
※工事を行う前に町への補助金申請が必要です
※申請期限は6月末日とします(定数に達しない場合は随時募集)
※交付決定は7月中を目途に通知します
※交付決定は先着順ではなく、事前審査によって決定する場合があります
◇飯豊町空き家等情報活用制度(空き家バンク)
空き家の所有者と、空き家を利用したい方をつなぐ制度です。所有者からの申請を受け、町のホームページなどで物件を紹介します。利用希望者も登録制となっており、物件の内覧までを町職員が仲介します。
※空き家バンクへ登録しても、その他の流通手段を活用することを妨げるものではありません
※空き家所有者と利用希望者のお引き合わせ後は、交渉・契約は不動産事業者を介して両者で行います。町は交渉・契約に携わることはできません
[空き家バンクの流れ]
申請・問合せ先:役場地域整備課住宅政策室
【電話】87-0882
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