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自治体の皆さまへ

地域おこし協力隊が行く‼(後藤武蔵・小野優太朗)

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山形県飯豊町

◆私とSDGs(エスディージーズ)~持続可能な私の取り組み~
SDGsへの貢献:13・17
小野優太朗さん(椿在住)
液肥やバイオ炭を使った環境に優しいゼロカーボン農業を農業応援隊である武田隊員と共に実践しています。この活動は主にSDGsのGoal13(気候変動に具体的な対策を)に貢献しています。

◇ゼロカーボン農業の取り組みについて紹介してください
「自分たちでも畑で野菜を作ってみたい」「やるならゼロカーボンを意識した農業をしよう」という気持ちで始めました。今回協力隊(小野・後藤)と山形大学とが協力し、町の温室効果ガス排出量についてどこからどのくらい排出しているのかを調査しました。その中で、畑に散布する化学肥料からも温室効果ガスが排出されていることを知りました。
そこで、化学肥料の代わりに液肥とバイオ炭を活用して、農作物を育てました。液肥は、ながめやまバイオガス発電所で牛ふんからエネルギーを取り出した後に出てくる副産物で、地産肥料のため、輸送時の温室効果ガス排出量を削減できます。バイオ炭は、枝を酸素が少ない状態で燃やして作られます。バイオ炭は細孔(小さい穴)を多く有しており、微生物が活発に動いたり、保水力、保肥力が向上すると言われています。加えて、枝を完全に燃やすわけではないため、枝が吸収した温室効果ガスを吸収したまま土の中に閉じ込めることができます。これらを化学肥料の代わりに活用することで、ゼロカーボンを意識した農業が実践できます。

◇6月23日の液肥を利用した実証実験「サツマイモ植え付け体験」の感想を教えてください
参加体験型で実施し、多くの方に参加していただきました。農業応援隊の武田さんとも連携し、丁寧に液肥やバイオ炭の調達方法や使い方を説明しました。今回の体験を通して、皆で学んでいくという姿勢に共感を抱きながら実践しています。

◇これから町で実施したいゼロカーボンの取り組みについて教えてください
今回の飯豊町温室効果ガス排出量調査で新たな学びになったことは、水田や田畑からの排出です。これからは農家の方と相談しながら秋耕、中干し延長、再エネ利用などを実践していくことで、温室効果ガス削減だけでなく、農家の方々の経済性の向上へも同時に実現できる取り組みを模索していきたいと考えています。

◆SDGs一口メモ! SDGs用語解説(第11回)
◇液肥
液肥は、植物の成長を促進するために使用される液体状の肥料で、次の特徴があります。
即効性:植物の根から素早く吸収され、速やかに効果を発揮
均一な栄養供給:水に溶かして使用するため、土壌全体に均一に栄養を供給可能
調整可能:濃度を調整することで、植物の成長段階や種類に応じた適切な栄養供給が可能
液肥は、添川地区にあるながめやまバイオガス発電所の副産物であり、無料で調達することができます。

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