◆飯豊町地球温暖化対策実行計画
8月2日と4日、町民総合センター「あ~す」において、飯豊町地球温暖化対策実行計画に関する住民説明会が開催され、同計画と脱炭素先行地域事業の概要説明および質疑応答が行われました。
飯豊町地球温暖化対策実行計画については、地球温暖化の背景、温室効果ガス排出量見える化の状況、町のゼロカーボン達成目標や町の脱炭素計画における4つの柱を説明。日本のみならず世界各地で地球温暖化が遠因とされる災害が頻発しています。本町でも2022年8月3日豪雨による被害や湿った雪による倒木停電などの災害が発生しました。また、先述の豪雨による災害復旧が進むさなか、本年7月25日に発生した大雨により復旧工事箇所が被災するなど、短期間で大雨による被害が繰り返されています。地球温暖化をこれ以上進行させないために、国は2050年までに、二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガスの排出を全体としてゼロにするとし、本町は2020年12月15日にゼロカーボンシティ宣言をしました。CO2の排出量をゼロにするということは、人間の活動で排出されるCO2と森林などが吸収するCO2が釣り合うことです。
そこで町は、山形大学と連携し、CO2排出量と吸収量の見える化(※1)を実施しました。2020年の集計では、CO2排出量が8万8800トン、吸収量が6万4600トンとなり、排出量が2万4200トン上回りました。結果を踏まえ、町のゼロカーボン目標を2030年までにCO2排出量を約2万5000トン削減し、2050年度はカーボンマイナスに向けて推進していくことにしました。また、ゼロカーボン計画の4つの柱として、(1)知る・学ぶ(2)減らす(3)創る(4)森を守るを掲げています。今年度中にゼロカーボン計画を策定し、来年度から実行していきます。
(※1)直接見ることのできないものをグラフや図表などで分かりやすくすること
◆脱炭素先行地域事業
脱炭素先行地域事業の概要説明については、環境省が公募している脱炭素先行地域100に応募したことを説明。この事業は、100カ所の脱炭素先行地域で、地域特性に応じた脱炭素に向かう先行的な取り組みを2030年度までに実行することで、全国にその取り組みを広めることを目的とする補助事業です。現在73提案が採択されており、県内で採択されている提案はありません。町では、バイオガス発電新設や景観配慮型の太陽光発電新設、小水力発電新設、省エネ推進など9つの施策を実施することでゼロカーボンを目指していくことを提案しました。
◆質疑応答
説明会では、出席者から質問が寄せられました。その中からいくつか紹介します。
・脱炭素先行地域事業の事業量が多いが、町で充分に実施できるのか
→共同提案者とも連携して事業を実施したい
・脱炭素先行地域100に採択されない場合も計画を実行するのか
→採択の有無に関わらず、飯豊町地球温暖化対策実行計画の実現を目指したい。採択されることを願っているが、採択されない場合でも、他の事業を活用するなどして実現実行を目指したい
問合せ先:役場住民課生活環境室
【電話】87-0514
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