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自治体の皆さまへ

〔巻頭特集〕変わる富士山(2)

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山梨県

《ここが変わる!2》
ー五合目までの乗り物を考えようー
富士山の麓と富士スバルライン五合目を新たな交通システムで結ぶ富士山登山鉄道構想は多くの方が耳にしていると思います。
富士スバルラインの道路上にワイヤレス給電で環境に優しい新交通システムを走らせることで、イコモスからの宿題である来訪者数のコントロールと環境負荷の軽減を図る計画です。また、新交通システムの方式によっては、五合目のインフラを整えることも期待できます。来訪者にとっては、いま以上に快適な旅となるはずです。
構想については、2023年11月から富士北麓の6市町村で知事が出席して住民説明会を開き、噴火や雪崩への対応や採算性への懸念など、多くのご質問やご意見を伺いました。みんなで議論してより良いものにする「集合知」を築き上げていく一歩だと考えているからです。
説明会に参加した計約1180人にアンケートをお願いし、492人の回答をいただきました。詳細はグラフのとおりです。
富士山の現状に対しては、75%を超える方が理解が進んだ(「深まった」と「少し深まった」の合計、以下同じ)と回答しました。「富士山の現状に対して、改善は必要だと思いますか」に対する回答は「必要」が80%で「必要でない」は20%でした。大多数の方が富士山の現状を理解し、現状を改善する必要があるというベクトルは共通認識になっていると感じています。
構想については、理解が進んだと回答した方は65%。理解が進まなかった(「深まらなかった」と「あまり深まらなかった」の合計)は35%でした。
県は、現在提案している構想に固執しているわけではありません。
住民説明会でいただいた声はもちろんのこと、県民の皆さんからのご意見を受け止め、いま提案しているLRT(次世代路面電車)以外の検討も行っています。柔軟な姿勢で、よりよい構想を皆さんとともに練り上げてまいります。
また、構想の根っこにある考え方は富士北麓地域に限定したものではありません。構想が目指しているのは、「地域の高付加価値化」にほかなりません。この考え方を県内全域に展開することにより、現状のあらゆる課題を解決して「世界レベルの観光エリア・やまなし」をつくり上げていきたいと考えています。

◇富士山登山鉄道構想 住民説明会アンケート結果
アンケートは富士吉田市、西桂町、忍野村、山中湖村、鳴沢村、富士河口湖町の説明会の際に実施した。山中湖村は設問が異なっていたため、富士吉田市はウェブ回答については設問が異なっていたため、ともに数字に含まれていない。
住民説明会の参加者数:約1180人
回答者数:492人
回答率:41.7%
回答者の年代は、
30代未満:2.0%
30代:5.9%
40代:7.9%
50代:25.2%
60代:27.6%
70代:31.3%

・富士山の現状に対して、改善は必要だと思いますか

・説明会で「富士山登山鉄道構想」への理解が深まりましたか

・説明会で「富士山の現状」への理解が深まりましたか

[100年後から見て誇れる地域づくりのために]

◇大規模プロジェクトだけど県はお金を払えるの?
〔Answer〕民間資金も使えないか検討新交通システムの整備は「基盤(軌道など)は公的主体、運行管理は民間」という方式(上下分離方式)を想定しています。
新交通システムを何にするか決めていないため、プロジェクト費の総額は計算できていません。ただ基盤整備は費用がかさむことは間違いないので、国の支援を受けながら民間のお金も活用する仕組みにできないか検討していきます。

問い合わせ先:富士山保全・観光エコシステム推進グループ
【電話】055-223-1316【FAX】055-223-1438

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