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自治体の皆さまへ

収容した犬猫の致死処分ゼロを達成(1)

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山梨県

■動物と共生する社会めざして
人と動物の共生する社会を目指したい──。
県は令和2年度から動物愛護指導センターに収容される犬猫の命を救う施策に取り組み、ついに令和5年度に犬猫の致死処分ゼロを達成しました。
ただし、著しい攻撃性や苦痛を伴う疾病等の理由がある個体や収容後の死亡を除きます。
小さな命のためにできること、みんなで一緒に考えてみませんか?

◇小さな命を守りたい
山梨県動物愛護指導センターには飼い主から引き取った犬猫や飼い主が分からない犬猫が収容されます。令和元年度の犬猫の致死処分数は224匹、うち208匹は子猫でそのほとんどは飼い主のいない猫から生まれた子猫でした。生まれて間もない子猫は自力で体温調節や排泄ができないため、数時間おきに授乳や排泄を促す必要があります。しかし全ての子猫に対応することは困難です。多くはやむを得ず致死処分の対象にするしかなく、動物を保護する立場の職員にとっても心が痛む瞬間でした。
そこで、県は令和2年度から六つの取り組みを開始。飼い主のいない猫や飼い主の引取依頼を減らすための「猫不妊・去勢手術助成金事業(表(1))」は全国でもトップクラスの助成額です。さらに、県に収容された生後間もない子猫を離乳ができる時期まで自宅でお世話する「ミルクボランティア事業(表(2))」にも力を入れてきました。
こうした施策が実を結び、令和5年度の犬猫の致死処分数はやむを得ない場合を除いてゼロにできました。しかし、取り組みはそれで終わりではありません。
「動物愛護指導センターのポータルサイト開設(表(6))」のとおり、令和6年3月に開設したサイトで広く情報を発信し、全頭譲渡を目標に、センターでは飼い方教室と譲渡会を毎月開催しています。
譲渡会では小型犬を希望される方が多いのですが、センターにいるのはMIXの中〜大型犬や老犬がほとんどです。人に慣れず、引き取り手が見つかりづらい犬でも、職員が時間と愛情をかけてお世話していると、心を開いてくれる瞬間があります。そんな犬猫たちの愛らしい姿を見てほしくて、今年4月からTikTok(ティックトック)で動画配信を始めました。
これからもボランティアや各市町村と協力して、人と動物の共生する社会をつくっていきます。

◇山梨県が実施している犬や猫を守るための施策一覧表
(1)猫不妊・去勢手術助成金事業
R6年度は原則として飼い主のいない猫が対象(飼い主のいる猫については、多数の猫を飼うことにより、周辺の生活環境が損なわれている場合若しくはそのおそれがある場合に限る)で、不妊15,000円・去勢10,000円の手術補助金を交付。(飼い主のいない猫は+1,000円)

(2)ミルクボランティア事業
離乳前の子猫を2カ月程度飼育するミルクボランティアを募集し、ミルク等の消耗品を支給する事業。

(3)地域猫スタートアップ活動
自治会等の地域猫活動の導入経費を助成する市町村への補助制度を創設し、地域猫活動の普及を図る。

(4)譲渡ボランティア支援事業
譲渡ボランティアの活動に必要な餌等の消耗品を支給し、ボランティアの負担軽減と活動の拡大を図る。

(5)マイクロチップ装着の普及
動物の愛護及び管理に関する法律の改正により、R4年6月1日から飼っている犬猫にマイクロチップを装着するよう努めることが規定された。マイクロチップを装着した場合は指定登録機関への登録手続きが必要。
*マイクロチップ…直径1.2mm×長さ8mm程度の円筒形で、世界で唯一の15桁の数字が記録された電子標識器具。この番号を使用して、所有者の情報を登録することで、犬猫が迷子になったり災害時にはぐれてしまったりしても、身元を確認することができる。

(6)山梨県動物愛護指導センターのポータルサイト開設
譲渡対象の犬猫の紹介や迷子の情報、ボランティアや飼い方教室の情報等を掲載。

ウェブサイト:【HP】https://www.pref.yamanashi.jp/doubutsu/index.html

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