■災害時のトイレを考える 〜災害で自宅のトイレが使えなくなったら!〜
◆排せつは待ったなし
災害時の備蓄と言えば多くの方が水や食料を連想すると思います。水や食料の備蓄は、最低一人3日分の備蓄が推奨されています。では、飲んだり食べたりしたものはどうなるのでしょう。
一般的に、人間の1日の排せつ回数は5回(1回の排せつ量は約200ミリリットル〜300ミリリットル)、排せつ間隔は3時間〜5時間と言われています。
平成23年3月11日に発生した東日本大震災では、発災後3時間以内に約3割の方がトイレに行きたくなりました。余震などが続く緊迫した中でも、トイレが必要であることが分かります。
また、令和6年元日に発生した能登半島地震でも、トイレの問題が大きく報じられました。排せつを我慢するために水分や食事を制限することで、エコノミークラス症候群などによる災害関連死のリスクが高まる恐れがあるとも伝えられました。
◆避難所のトイレ
普段、何気なく使っている水洗トイレは、災害の規模によって、使用できなくなってしまいます。
市では、水道が断たれても使用できるマンホールトイレや仮設トイレ、組み立て式トイレを備蓄しています。
マンホールトイレは、下水道管路にあるマンホールの上に簡易な便座や目隠しパネルを設け、災害時でも迅速にトイレ機能を確保するものです。避難所に指定されている小中学校を対象に設置を進めています。
◆家庭での備えの状況
令和4年に本市が実施した「防災に関するアンケート調査」では、家庭での災害対策として、携帯トイレ・簡易トイレを準備している割合は18・7%と、水や食料に比べて低いことが分かります。
◆災害時に備えてトイレの備蓄
最近では、さまざまな種類の携帯トイレ・簡易トイレをホームセンターやネットショッピングなどで購入することができます。専用の処理袋と凝固剤を使い、処理後の排せつ物は可燃ごみとして処分することができます。
これらの災害用トイレは在宅避難を選択した場合、自宅でも使用できるものです。
トイレを気持ち良く使うことができないと、体調を崩したり、災害関連死につながる可能性もあります。あなた自身と家族を守るため、ご家庭の備蓄品に携帯トイレもしくは簡易トイレを加えましょう。
◇災害用トイレにはどんな種類が?
・簡易トイレ
便器が壊れた場合には便利携帯トイレを取り付けて使用
・携帯トイレ
自宅の便器に設置して使う袋タイプで備蓄に便利
◇携帯トイレの使い方
(1)受袋を便器にかぶせる
便器内の水で携帯トイレの袋がぬれるのを防ぐ
(2)便座の上から携帯トイレ設置
凝固剤を入れる(タイミングは製品により異なる)
(3)用を足す
(4)臭いが漏れないようにしっかり結ぶ
災害の状況に応じた方法で市が収集します
〇携帯トイレの備蓄の目安
・1人1日5回分を1週間
例:4人家族であれば「5回分×7日間×4人」で「140個」が必要です。
◇トイレと一緒に備えておきたいモノ
・ランタン・ヘッドライト
両手を空けておけるライトが必要です
・トイレットペーパー
1人1週間1ロール消費
・ウェットティッシュ・ペーパータオル
断水で手が洗えない状況に備えて
・45リットルのポリ袋
便器にかぶせる用レジ袋だと小さい
問合せ:防災危機管理課
【電話】282-6494
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