10月27日(日)、富士川町制施行15周年を記念して、山車巡行祭りを開催しました。
山車巡行祭りは、昭和3年を皮切りに旧鰍沢町で開催され、今回は令和元年以来5年ぶりの開催となりました。町では、山車巡行祭りにあわせ、歴史文化館塩の華や、町立図書館で企画展を開催するなど、祭り開催に向け盛り上げてきました。
主役となる山車は、上町、二丁目、仲町、本町の各保存会が大切に保管し、組み立てや調整を行ってきたものです。当日は、地元保存会の方々を中心に、町内外から参加した引き手によって、県道42号富士橋西詰交差点から青柳5丁目交差点までの約1・5kmを巡行しました。
山車の舞台での、鰍沢ばやし保存会や、鰍沢中学校の生徒らによる「鰍沢ばやし」の音色が町中に響き渡り、先導をいく最勝寺神輿の威勢のいい掛け声とともに、祭りを盛り上げました。
統合を前に、町全体で祭りを盛り上げようと、初めて参加した増穂中学校の生徒らによる吹奏楽演奏。山車をバックに繰り広げられたパフォーマンスは、伝統の「山車巡行」を昭和から令和へ、そして未来へとつなぐ、新たな幕開けとなりました。
変わり続ける時代の中で、守るべき文化と革新が“いま”を彩りました。
昭和から令和へ“いま”を彩る伝統の山車
◆富士川町の山車
高さ4m以上、横幅1m70cm、全長7mはある大きな山車。文化財としても貴重な存在の山車は、長きに渡り地域で大切に管理されてきました。
富士川舟運の要衝として発展してきた富士川町。積荷とともに、町には全国からさまざまな文化や風習が、流れ込みました。「鰍沢ばやし」や「山車」は、京都の「祇園ばやし」と江戸の「おはやし」の特徴が混ざっています。山車の上半分が浅草風で、下半分が京都の御所車風となっていることからも、当時の繁栄と、文化の交流が垣間見えます。
◇上町の山車は4台の山車の中で最も大きな山車です。また、唯一「回転式舞台」が継承され続け、手動で舞台を回す様子が見られます。上町の山車は組み立てられた状態で保存庫に納められています。
◇二丁目の山車は、四君子の竹、梅、蘭、菊があり、優美な趣と品が特徴です。可憐な装飾は開催年によってその姿を変えます。
◇仲町の山車は、山車の後部にある鳥居の中央に、3mほどの大きな稲穂を飾っていることが特徴です。この地区にある稲荷神社の奉納祈願のため、脱穀前の稲穂を天高く飾るとされています。
◇本町の山車は、千鳥や龍など繊細で美しい姿の彫り物が特徴です。屋根の裏には見事な龍が描かれています。
※詳しくは、本紙2~4ページをご覧ください。
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