今月の担当は内山歩果保健師です
腎臓は「沈黙の臓器」と呼ばれ、自覚症状が乏しく、症状が出た時には既に進行している場合が多い臓器です。また、腎臓は一度悪くなってしまうと、元に戻すことができません。腎機能が低い状態のまま放置すると、腎臓が機能しなくなり、透析治療が必要となります。
まずは、腎機能低下を予防するための生活習慣を心掛けることから始めてみてください。予防策として、次の方法をご紹介します。
◆塩分のとり過ぎに注意する
塩分のとり過ぎは腎臓に負担をかけるため、減塩が重要です。
1日の塩分摂取量の目安は、男性7.5g未満、女性6.5g未満を目安にしましょう。減塩のポイントをご紹介します。
(1)減塩調味料を利用する
(2)調味料は「かける」より「つける」
(3)だしの旨味を活用
(4)レモン汁、香辛料など香りの強い調味料を活用
(5)塩分が多い食品の、漬物・練り物・麺類・汁物は控える
(6)汁物は具沢山にする
◆水分をこまめにとる
体内の水分が不足すると、腎臓に負担がかかります。こまめな水分補給をしましょう。飲み物は、利尿作用の少ない水や麦茶で、1日1.5~3Lの摂取が目安です。スポーツドリンクは塩分を含むため、運動した後など汗をかいた時だけにしましょう。
◆感染を予防する
腎機能が低下すると、免疫力が下がり、感染症にかかりやすくなります。また、感染症にかかると、さらに腎機能低下へ繋がります。手洗いうがいなど、感染予防に努めましょう。
◆年に1回健診を受け、健康状態を知る
高血圧・高血糖・脂質異常の状態は、動脈硬化に繋がり、腎臓に負担がかかります。
健診を受けることで、血圧や血糖、脂質の数値に加え、腎機能の程度を表す「eGFR」の数値を知ることができます。「eGFR」が60未満の方は、腎機能が低下している状態のため、注意が必要です。年1回は健診を受け、自分の健康状態を確認しましょう。そして、自身の生活習慣を見直し、改善していきましょう。既に治療中の方は、適切な治療を継続し、薬だけに頼らず、生活習慣の改善も継続して行いましょう。
紹介したこれらの方法以外にも、禁煙や運動、十分な睡眠も大切です。自分の健康を第一に、生活の見直し・改善を行いましょう。町では、管理栄養士による栄養相談を実施しています。気になる方は、ぜひお問い合わせください。
問い合わせ:福祉保健課 健康増進担当
【電話】22‒7207
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