一般質問-9月定例会-(5)

16／31

■〔質問〕人口減少対策の早期着手を提言
堀部勝広　議員
七宗町の人口は、7月1日現在、3,322人です。
条件設定を、出生数年に5人、85歳以上の人口を現状と同数とし、途中での転入、転出のないものとして推移を調べますと、10年後には2,660人、20年後には2,080人、25年後には1,858人となります。
こうした予想からも分かるように、人口減少問題に対し、早急に大胆な対策を実行し、町の活性化に結びつける必要があります。
そこで、私なりに幾つかの具体的な策を考えてみました。その中で、今回は企業誘致策からアプローチする人口減少問題に対する策を提言させていただきたいと思います。
まず、県道の整備は、企業誘致策を行う際、必要不可欠であり、早急に実現しなければなりません。
現在取り組んでいる可児金山線の整備が第一優先に進めば、町内循環がよくなります。
そして、それと同時に、富加七宗線の着工の早期実現を期待します。
この道が完成すれば、美濃加茂市へのアクセスは格段によくなります。
例えば、中部国際医療センターや高速道路美濃加茂インターまで、最短で約10分で安全に行けるようになります。
富加七宗線の主な工事区間は、美濃加茂市、川辺町にまたがっているため、同市町と協働して進めることが重要でありますが、美濃加茂市においても人と物の流れが生まれ、美濃加茂インターや山手地区の繁栄につながる路線のためメリットは大きく、七宗町と同じメリットのある下呂市、富加町を加えた5市町で、早期実現に向け、足並みをそろえて強固に取り組むよう努めなければならないと考えます。
それとともに、町の空き家バンクのシステムを企業向けに拡充すること、各種の企業誘致のサイトやフェアへの参加、直接の売り込み等を通して企業に情報発信を積極的に行い、相手の思い描くところを酌み取り、町として優遇策を提案することで、より現実的な計画となるのではないでしょうか。
実際、隣の下呂市金山町では、文科省のホームページを見た企業が積極的な市の働きかけにより誘致された実績があります。
片手間ではなく、企業誘致ができるよう担当課を設けることが重要と考えます。
企業にとって、工場の建設や移転を行う際、重要な判断基準となるのが労働力の確保ができるかです。
このことは可児金山線の開通により川辺町、可児市から富加七宗線の開通により、美濃加茂市、富加町方面からの人の流れが確保できるようになり、十分要件を満たすと思います。
また、富加七宗線の開通は、労働力の確保のみならず、ほかの生活支援策を講じることで美濃加茂市のベッドタウンとなる可能性も考えられ、これにより七宗町の希望は広がり、人口減少を鈍化させ、地域活性化への道筋が見えてくると私は考えます。
このように、町として、担当課を設けるなど、気概のある思い切ったことをしない限り、人口減少を食い止める打開策はないように思いますが、現状をどのように考えられ、取り組まれているかご答弁願います。

◇答弁
町長　加納福明
全国的な少子高齢化や急激な過疎化により、本町も例外なく人口が減少しております。各種政策の基本となる第五次総合計画の目標人口については、専門調査機関の数値を採用し計画の最終年2025年の人口を3,460人と推定し、現在の事業を進めております。本年9月1日の人口は3,312人となり総合計画の目標人口より大幅に減少しております。
また、同じ機関の推測では、12年後の2035年では2,298人と推測しており、人口減少対策は急務である考えは同じであります。
提言にもあるように、人口減少対策につながる町内幹線道路の整備については、現在進めております主要地方道可児金山線の早期完成による、町内のネットワークを構築し、安全・安心並びに地域の活性化に繋げることを目標に現在取り組んでおります。
主要地方富加七宗線につきましても、利用者の安全通行確保と同時に救急医療機関、高速道路網を利用できる美濃加茂インターチェンジへのアクセス道路として、更に、人口流入や町内への企業誘致につながるものと期待をしており、可児金山線バイパス事業と併行して、富加町から下呂市の2市3町で構成する、主要地方道富加七宗線改良整備促進期生同盟会において私が会長となり、管理者である岐阜県や県議会へ毎年要望をしておりますが、引き続き関係市町村と連携を図り取り組んでまいります。
また、移住に寄与する目的で町内での創業支援補助金、雇用を促進するため雇用促進奨励金制度など準備すると同時に、人口減少対策の為に移住者への補助金など企業誘致しやすい環境を整備することで後押しできるよう対策を進めておりますが、人口減少抑制につながっていないのが事実であります。
堀部議員に提言していただいた人口減少対策の施策も真摯に受け止め、今後の政策に活かし、議会の皆さんからもご意見をいただき、多方面から対策に取り組んでいきたいと考えておりますので、よろしくお願いします。

◇質問者の所見
とにもかくにも、交通アクセスをよくすることが重要と考えます。
まずは、可児金山線第2工区の早期着工に全力を挙げ、明るい七宗の未来に向けスタートが切れるよう、全員一丸で取り組んでいきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。