先月のシリーズ防災安全では、火災予防啓発ということで、身近な火災の原因である「電気」関係についてご紹介しました。今月も引き続き、火災への備えということで、最も身近な火災予防用品である「消火器」についてご紹介します。
みなさまのご家庭には消火器はありますか?と聞かれれば、ほとんどの方が「ある」とお答えになると思います。しかし、その消火器はいつ設置したものですか?と聞かれた場合は、「覚えていない」という方がほとんどではないでしょうか。実は消火器には使用期限が設定されています。最近は製造から10年近く使用可能なものもありますが、多くの住宅用消火器は5~6年が使用期限として設定されています。使用期限については、消火器本体に記載されています。この機会にぜひご確認いただいて、期限が切れている場合は早めに新しいものに更新するようにしてください。
また、消火器にはそれぞれ対応可能な火災の種類が記載されており、白色の〇が普通火災、黄色の〇が油火災、青色の〇が電気火災に対応可能なことを示しています。最近の物はわかりやすいように、それぞれの色の〇の中に対応可能な火災の「絵」が記載されています。逆に古い消火器の場合、それぞれの色の〇の中に、「普通」「油」「電気」のように「文字」で対応可能な火災の種類が記載されています。みなさまのご家庭の消火器の表示がどちらのものか、ぜひ確認してみてください。
なお、消火器の薬剤にもいくつか種類はありますが、住宅用消火器の場合、天ぷら油火災やストーブ火災、電気火災など、ご家庭で起こり得るさまざまな火災に一通り対応できる強化液タイプ(液体状の薬剤が霧状に放射されるもの)と、粉末タイプ(粉末状の薬剤が広範囲を覆うもの)の2種類が一般的です。そのため、先ほど説明した3種類の対応火災表示がすべて記載されていることと思います。
さて、一通り消火器のことがお分かりいただけたと思いますが、ご家庭で消火器を設置するならどこがいいと思いますか?もちろん一番いいのは、日常的に火を使用する台所です。ただし、あまりにも火元に近い場所だと、いざという時に取りに行けなくなってしまいますので、台所に設置する場合は、火元との位置関係に注意してください。有事の際に使用するものなので、すぐに目につきやすい玄関やリビング、寝室などにも追加で設置しておくのもオススメです。
最後になりますが、一番大切な使用方法を確認しておきましょう(下記(1)~(5))。消火器は使用しない方がいいものですが、万が一の際に対応できるように日ごろから使用期限や使用方法を確認しておくようにしましょう。
■消火器の使用方法
(1)安全栓を引き抜きます
(2)火元からしっかり離れたうえで、火そのものではなく「火元」にノズルを向けます
(3)ノズルを火元に向けたままレバーを力強く握り、『火元』に薬剤を放射します
(4)火が消えたと思っても途中で放射をやめず、最後まで薬剤を放射し続けます
(5)消火を確認後、コンロやヒーターのスイッチを切ります
問い合わせ:防災安全室
(内線2232)
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