1.はじめに
八百津町に流れる木曽川の川沿いには「八百津町B and G海洋センター艇庫」があり、夏になると町内外を問わず子どもから大人まで利用し、とても賑わいます。また、木曽川でのマリンスポーツは30年以上にわたり受け継がれており、学校行事やスポーツ少年団行事など、夏季には欠かせないものとなっています。
2.サマースクール
毎年、町内の小学4年生以上の子どもたちを対象に夏休み期間を利用して、町の魅力の一つであるマリンスポーツ(カヌー、SUPボード(スタンドアップパドルボード)など)を仲間とともに体験する「サマースクール」という教室を行っています。このスクールでは、町内の4つの小学校からさまざまな学年の子どもたちが集まります。
初めてのマリンスポーツ、初めての仲間との活動。子どもたちは緊張しながらも一生懸命取り組みます。回数を重ねるごとに上達し、絆も深まり、最後にはみんなで思いっきり楽しむ姿が見られます。そんな姿を見るたびに、貴重な子ども同士の交流の場の一つになればよいと思い、毎年このスクールを行っています。
3.水辺の安全教室
夏になると猛暑が続き、海や川でいろいろなレジャーを楽しむ方も増えています。子どもが水辺に近づく機会も多くなり、毎年のように水難事故の報道が多く見受けられます。水難事故防止で欠かせないのは、自分自身と仲間の命を守るための準備をしておくことです。
サマースクールでも、水難事故防止を普及するため、初回の活動で「水辺の安全教室」を行っています。「水辺の安全教室」では、子どもたちに水辺に潜む危険を知ってもらい、安全かつ楽しく活動をするために大切な知識を伝えています。
例えば、マリンスポーツなどの川の活動をするときには必ずライフジャケットを着用しますが、ライフジャケットはどのくらい浮いていられるのかなどです。また、浮遊性以外にどのような特徴があるのかを知ってもらうために、実際に着用して川に入水します。川に落ちてしまったときに自分自身を守ってくれるライフジャケットの重要性を教えています。
4.海ごみゼロを目指して
世界中で増え続ける海洋ごみ問題。2050年にはプラスチックをはじめとする海洋ごみの量が、魚の量より多くなる…とも言われています。海洋ごみの約8割は、陸(街)から私たちの活動する川を伝って海に流れ出したものとされることから、サマースクールでは、「海ごみゼロ活動」を行っております。
B and G財団が作成した海ごみについての紙芝居を用いて自分たちにできることを学んだり、陸(街)からごみを減らすために、八百津町B and G海洋センター艇庫のある蘇水公園内のごみ拾いをしたりするなど、海ごみゼロを目指しスクール内で活動しています。
5.おわりに
水辺の安全性や海ごみについて学んだ子どもたちが、今後の活動の中で教わったことを生かし、少しでも水難事故防止の普及や海ごみゼロに努めてくれるよう、これからもマリンスポーツを通じて指導していきます。
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