旧岩村振興事務所は、平成29年に事務所機能をコミセンに移転後、地域で活用が検討されてきました。
岩村町では、郷土の先人、佐藤一斎(いっさい)の教えが教育やまちづくりに生かされ、古い町並みや岩村城跡には、歴史を学びながら町を楽しもうと多くの方が訪れています。また、市では、生涯学び続けることの大切さを説いた一斎の「三学の精神」を理念に、生涯学習のまちづくりを進めています。
そこで、旧岩村振興事務所を「まなぶ」拠点施設として整備し、(1)佐藤一斎記念館(仮称)(2)市中央図書館分館(3)市歴史資料館(仮称)の複合施設に改修。郷土への愛着と誇りを育むと同時に、知的観光にも対応できる施設とします。
佐藤一斎記念館(仮称)と市中央図書館分館は、令和7年秋に開館予定。市歴史資料館(仮称)は第2期整備として進める予定です。
■旧岩村振興事務所1階平面図(詳細は、本紙をご覧ください)
▽「自ら学ぶ」セミナールーム・スタディルーム
講座やワークショップ自主学習ができる場として、学ぶ意欲に応えます。
▽本に「まなぶ」市中央図書館分館
特徴ある蔵書を備え、多様な読書スタイルを提供します。
▽郷土の先人に「まなぶ」佐藤一斎記念館(仮称)
一斎の教えを伝える展示・体験施設。岩村城跡や城下町と連携して「学ぶ観光」に応えつつ、研究拠点化も図ります。
▽ふるさとの歴史文化に「まなぶ」市歴史資料館(仮称)
老朽化した岩村歴史資料館を2階に移転。令和10年度開館に向けて準備を進めます。
※内容や設備などの配置は変更になる場合があります
■これまでの経緯と今後の予定
▽令和2年8月
岩村地域自治区運営協議会から、旧岩村振興事務所の活用方法への提言が提出される
(1)生涯学習や先人顕彰の拠点施設
(2)歴史・文化を生かした拠点施設
▽令和4年4月
旧岩村振興事務所利活用検討委員会が設立される
▽令和4年10月
同委員会で、佐藤一斎を顕彰する施設とする方針がまとまる
▽令和5年2月~3月
イメージデザイン作成
▽令和5年10月~令和6年3月
実施設計
▽令和6年6月
施設改修費と展示施工費を予算化
▽令和6年10月
施設改修工事・展示施工を実施
▽令和6年度
市歴史資料館(仮称)の基本構想を作成
▽令和7年秋
佐藤一斎記念館(仮称)・市中央図書館分館オープン
■佐藤一斎と岩村の関わり
佐藤一斎は岩村藩の家老の子として江戸で生まれ、藩政に尽くしました。
幕府の昌平坂学問所の総長を勤めるなど、一斎に学んだ人は3千人を超えるといわれます。
その教えは、『言志四録』にまとめられ、西郷隆盛(たかもり)や吉田松陰(しょういん)など、幕末から明治維新の頃の指導者に大きな影響を与えました。
岩村町では、一斎の教えを教育やまちづくりに生かそうと、さまざまな活動をしています。
■佐藤一斎記念館(仮称)の概要
▽『言志四録』を散策する小径
「強くなるために」「夢をかなえるために」など、テーマ別に『言志四録』の言葉を紹介
▽佐藤一斎から学ぶライブラリー
本を読んだり、一斎かるたで遊んだりできるくつろぎの場
▽佐藤一斎を感じるシアター
一斎の言葉と臨場感あふれる映像で来館者を迎え入れます
▽資料展示コーナー
『言志四録』の和とじ本や掛け軸などの資料を展示
▽対話式AIコーナー
「こんな時、どんな言葉をかけてくれる?」対話式AIで一斎がよみがえり、思いや悩みに合った言葉をかけてくれます。
※詳細は、本紙をご覧ください。
■佐藤一斎記念館(仮称)基本情報への意見を募集
表題:「佐藤一斎記念館(仮称)基本情報(案)」
募集期限:8月30日(金)
提出方法:市ウェブサイトの応募フォームから申し込むか、任意の様式に(1)表題(2)住所(3)氏名(4)電話番号(5)意見を記入し、持参か郵送、ファクスで提出する。
※応募フォームは、本紙をご覧ください。
問い合わせ・提出先:〒509-7292(住所不要)社会教育課(西庁舎4階)
【電話】26-6853【FAX】26-2189
◇基本情報(案)
1.施設名称 佐藤一斎記念館
2.開館時間 午前9時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
3.休館日 月曜日(祝日の場合はその翌日)、祝日の翌日、年末年始
4.入館料
・大人…500円以内
・団体(20人以上)…400円以内
・18歳以下…無料
5.運営方式 指定管理者による管理・運営
問合せ:社会教育課
【電話】26-6853
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