■猟友会の現状と役割
かつては趣味やスポーツとしての側面が強かった『狩猟』ですが、近年では有害鳥獣の個体数増加により起こる生態系や農作物、人の生活環境への被害など、様々な被害を抑制する社会的役割を担うものとなっています。
白川町では、令和4年度のイノシシやシカなどの有害鳥獣による農作物の被害額は263万円に上り、人里ではクマの目撃情報も報告されています。町ではその現状への対策を行うため『白川町鳥獣被害防止計画』を策定し、有害鳥獣による被害の軽減や捕獲目標を設定しています。
こうした実態から、町で猟師として活動する人で構成される『白川町猟友会』は多くの役割を担うようになりましたが、現在では猟師の高齢化や人数の減少という問題に直面しています。
山を歩き自然を身近に感じることや、獲物を仕留める際の一瞬の緊張感、グループで狩りを行い仲間と達成感を味わうことなど、多くの魅力がある狩猟。自然や野生動物を相手にする狩猟には多くの経験と技術が必要となり、それらを次の世代に繋いでいくことが求められます。
そんな中、地域おこし協力隊として林業に従事する山本圭汰さんが、新たに白川町猟友会に加入されました。新たな風が吹く白川町猟友会の、これからに期待です!
■ベテランが語る狩猟の魅力とは⁉
◇狩猟現場ならではの緊張感!
・野生動物を相手にする狩猟だからこその緊張感があります。
・静かな山の中で、動物の足音や無線からの情報に耳を澄ませます。
◇森林の魅力をより感じられる!
・山を歩き回るので、白川の山林の知識がより深くなります。
・普段の生活から動物の足跡や森林を気にするようになるため、自然がより身近に感じられます。
◇狩猟鳥獣との駆け引き!
・狙う狩猟鳥獣によって、狩猟の方法や対応は変わります。
◇地域貢献に繋がる!
・狩猟を行うことで、有害鳥獣による被害の軽減や森林の保護など、さまざまな地域貢献に繋がります。
■白川町猟友会会長が語る狩猟の魅力
◇まずは狩猟を楽しむという気持ちで
狩猟の一番の魅力は、やっぱり緊張感のある中で獲物を仕留めることです。最高に嬉しいし、その楽しさをぜひ味わって欲しいですね。他にも、山を歩き回るので白川町の自然豊かな森林の良さをより深く知ることができます。「あそこにこんな大きな木があったぞ!」と仲間のみんなで話したりもします。
狩猟は地域のためになる活動でもありますが、あくまでも趣味の世界。狩猟に興味のある人も、まずは「狩猟を楽しむ」という気持ちでいてほしいです。
狩猟の仕方や想いは地元でずっと引き継がれてきたものなので、これからはそれを若い世代にも引き継いでいきたいですね。
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