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教育委員会だより

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岐阜県笠松町

■新たなスポーツ・文化の環境に向けて
日本中学校体育連盟が令和6年6月に「持続可能な全国中学校体育大会の運営等にかかる改革」として「令和9年度以降の全国中学校大会について、一部の種目を中止や規模の縮小をしていく」としています。少子化の問題や夏季開催による健康保持、教員の負担軽減、部活の地域移行、勝利至上主義による指導などの問題が背景として考えられます。
子どもの健やかな成長のために今、新たなスポーツ・文化の環境整備が求められています。
一つ目に「学校教育から社会教育への変換」です。ニーズの多様化や生徒数減少による部員の減少、教員に依存してきた部活動運営からの脱却。従来の部活動が学校単位で成立させることが困難となり、国は部活動の地域移行を進めようとしています。地域の力で子どもにスポーツや文化的活動の楽しさを実感させられる場を設定していかなければいけません。小中学生と大人がつながり、世代を超えてスポーツや文化的活動を楽しむことができる環境を作ることで、今の子どもが大人になってもスポーツや文化的活動を続けたくなる機会となるはずです。
そこで次に出てくる課題が、「指導者側の意識改革と人材確保」です。子どもに競技スポーツやコンクールにて勝利や入賞の喜びなどを実感させるのも大切ですが、それが全てではありません。そもそもスポーツ・文化的活動が好きで行い、仲間同士のつながりを求めている子どもがほとんどです。「またやってみたい」「もっとやってみたい」と子どもが思わなければ続けていくことができず、競技力も向上しません。つまり、子どもをやる気にさせることこそ指導者が行うことであり、そのような考えをもつ方に指導していただけるとよいと思います。
羽島郡では、休日の部活動は、地域の指導者、又は希望する教員が地域の指導者として指導しています。郡内の二つの中学校の部活動数32に対して、74人(8月時点)の方が指導してくださっています。全ての部活動に指導者が配置できているわけではないですが、羽島郡の中学生は、多くの方に支えられて休日の部活動が行えています。
しかし、地域移行はまだ道半ばです。指導者の確保、運営面などに課題が残っています。今後も子どもたちがスポーツや文化的活動に取り組むことができ、地域の活性化や体力づくりにもつながるよう地域ぐるみで新たなスポーツ・文化の環境づくりに取り組んでいく必要があります。

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