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[巻頭特集] 野生鳥獣の被害から守る 関市猟友会(2)

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岐阜県関市

■スペシャリストが集まる関市猟友会
関市猟友会の会員は30代から70代まで幅広い年齢層の人が所属しています。中には狩猟歴約50年の凄腕ハンターもいます。ベテランのハンターは足跡を見るだけで、個体の種類、大きさや数、性別までも予測することができるそうです。

猟友会の会員はオレンジ色のベストと帽子を着用して活動しています。関市猟友会では毎年、事故防止研修会や、射撃場での練習など、狩猟事故の防止やマナー向上に努め、皆さんが安全・安心に生活ができるように活動しています。

◆捕獲活動の一部をご紹介
捕獲の手段のひとつに「囲いわな」があります。関市猟友会では、これまでに被害増加の原因になっていたサルの捕獲のため、市内数か所に「囲いわな」を設置しています。この「囲いわな」には天井が無く、サルが上部から入れるようになっています。この上部にはサルが外に出られないように”返し”がついており、わなの外に逃げられないようになっています。
※詳細は本紙P.4をご覧ください。

[新入会員]関市猟友会 五十川英明(いそがわひであき)さん

昨年の10月に狩猟免許を取得し、関市猟友会に加入しました。被害防止捕獲の担い手が少ないことは以前から知っていて、猟友会の活動が必要なことだと感じていました。たまたま臼田会長に出会い、市の補助金の後押しもあって、少額の負担で狩猟免許の取得と散弾銃の所持ができました。これにはとても感謝しています。一般的にライフルの所持には10年以上の経験が必要です。まずは師について実地でしっかりと学び、経験を積むことが大切なことだと思っています。早めに活動を開始してたくさん狩場に出て頑張ります。
銃という危険なものを取り扱うので常に安全第一を心がけ、地域の方々とのコミュニケーションを図りながら、農作物や人身などの被害の削減に貢献したいと思っています。

■命をいただく、ジビエの活用
◆ジビエ利用で有害を有効に
ジビエとは、食材となる野生鳥獣肉(フランス語でgibier)のこと。
日本でも古くから狩猟肉を食べる文化があり、ヨーロッパでも伝統料理として古くから発展しています。
先述のとおり、野生鳥獣による被害などからマイナスイメージを「ジビエ」として活用することでプラスイメージに変える取組が全国で広がっています。

◆ここがすごい魅力たっぷりジビエ
ジビエは普段よく口にする牛や豚に比べて高たんぱくで低脂肪、さらに栄養価が高い食材として注目を集めています。豊かな自然で育ったエネルギーに溢れた食材なのです。

◆安心してジビエを提供できるように
県では「ぎふジビエ」と称し、安全安心なイノシシやニホンジカのお肉が提供できるよう、独自のガイドラインを策定しています。そのガイドラインに沿った「岐阜県産」のイノシシ・ニホンジカのお肉をPRしています。

○市内で獲れたジビエを味わってほしい

ジビエトミノ 杉浦友香(すぎうらゆか)さん

ジビエトミノは「ぎふジビエ」の指定を受けて鹿肉を精肉・販売をしています。衛生面に徹底的に配慮して解体作業を行っています。食べたことがないので、敬遠してしまうこともあるかもしれませんが、本当においしいので皆さんにもぜひ味わっていただきたいです。
少しでもジビエに親しみを持ってほしいと考え、令和4年度と5年度には市内小中学校の給食で、ジビエトミノが提供した鹿肉ミンチを使った鹿肉カレーがふるまわれました。ご好評いただきましたので今後も続けていけたらと思います。

◆市の狩猟に関する補助制度
狩猟を行うためには「鳥獣保護管理法」に基づき、住所地の都道府県知事が発行する「狩猟免許」の取得が必要になります。狩猟免許には、法定猟法(使用できる猟具)の種類に応じて4種類があります。
・網猟免許…網(むそう網、はり網、つき網、なげ網)
・わな猟免許…わな(くくりわな、はこわな、はこおとし、囲いわな)
・第一種銃猟免許…装薬銃(ライフル銃・散弾銃)
※手続を行えば空気銃も使用可能。
・第二種銃猟免許…空気銃

◆市では狩猟免許(わな猟または第一種銃猟免許)を新たに取得する経費と猟銃所持に係る経費の一部を補助します。
○狩猟免許取得補助(わな猟または第一種銃猟免許・狩猟免許取得時の経費(狩猟免許取得に必要となる狩猟免許試験予備講習会の受講料や手数料などの経費)
※上限3万円
○猟銃所持許可取得等補助・猟銃の所持などにかかる経費
※上限25万円

詳細は農林課にお問合せください。

照会先:農林課
【電話】23-2951

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