スクミリンゴガイによる食害の発生は田植え後ですが、越冬する貝を減らすことで、被害を抑えることが期待できます。厳寒期の対策と、田植え前後の対策を組み合わせて実施しましょう。
■対策のポイント
温暖な地域の生き物なので、マイナス3℃程度で死滅すると言われています。それ以上の温度を保っている土や水の中にいる貝を破砕したり、寒気にさらしたりすることで、越冬する数を減らすことができます。
■対策の方法
(1)冬期の水田の耕うん(発生している場合に必ず実施)
土壌が乾燥して固い厳寒期(1~2月)に、トラクターの走行速度を遅く、ロータリーの回転を速くし、土壌を細かく砕くように耕うんを行うことで、浅い土中の貝の破砕や寒気にさらすことによる死滅が期待できます。トラクターを移動する前には、しっかり泥を落として、別の田へ貝を持ち込まないようにしましょう。
(2)冬期の水路の泥上げ(発生量が多い場合に実施)
用排水路内の水たまりや泥の中で越冬する貝もいます。越冬場所を無くし、寒風にさらすため、水路の泥上げを地域全体で行いましょう。
■次期作に向けて
食害されにくい4葉期以上の中苗~成苗を田植えして被害を軽減する対策もあります。貝が多いほ場では検討してみましょう。
問合せ:
2階、農林課【電話】62-9522
井笠農業普及指導センター【電話】0865-69-1652
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