祖母:知り合いに、夜間中学に通っている90歳過ぎの女性がいらっしゃるのよ。
健太:夜間中学って、なあに?
祖母:公立中学校の夜間学級のことをいうのよ。
父:元々は、戦後の混乱期に、経済的な事情などで学校に通えなかった人のためにできたそうだよ。
祖母:その方も、学びたかったんだけど、学校には、ほとんど通えなかったんですって。だから、小学校の内容から、丁寧に教えてもらっているそうなの。
母:それに、日本で生活している外国人の方も、大学生のボランティアを先生役として、熱心に日本語などを学んでいるらしいわ。
父:最近では、中学校を卒業したことになっていても、いろいろな理由で、十分に学校に通えなかった人たちの学び直しの場にもなっているそうだよ。
祖母:その方も以前は漢字や計算が苦手で、バスに乗るときや、お店での買い物の際に困っていたんだけど、学んでからは生活そのものが楽しくなったそうなの。
健太:そうかぁ…。当たり前のように思っていたけど、学校で勉強できるって大事なことなんだね。
母:そうよ。それに学ぶってことは、自分の夢や人生を切り開いていくことにもつながっていくのよ。
真理:私も分かるような気がする。夜間中学は、その人たちにとって、なくてはならない学校なんだね。
父:そうだね。その女性や外国人の方、ある段階で学ぶことができなくなった人たちなどが、それぞれの能力に応じて、生き生きと学べる場が必要なんだよ。
※ご感想などは、本庁人権推進室【電話】426-3255へ。
<この記事についてアンケートにご協力ください。>