■加茂大祭
加茂大祭は、約970年の歴史があり、岡山県の重要無形民俗文化財に指定されています。「寄宮祭(よせみやまつり)」という珍しい形式で、鴨神社、化気神社、松尾神社、日吉神社、素盞鳴神社、八幡宮、天計神社、三所神社の8社が総社宮へ行列を整えて集合し、総社宮を交えた9社で大祭が行われます。
10月14日、各神社で宵祭が行われ、15日に総社宮で4年ぶりに加茂大祭が開催されました。夜明け前、各8社が集結し始めて総社宮へ向けてそれぞれ出発します。
午前7時、鴨神社から順次入御(にゅうぎょ)が開始され、絶え間ないお囃子とともに、棒使いや獅子舞などの奉納が行われました。正午、8社が揃うと太刀振り、獅子の高さを競い合う「つぎ獅子」、棒使いといった「お遊び行事」が行われ、観客を魅了しました。その後、号砲の合図で8社の御神輿が境内に並び、一斉に差し上げる「御神幸」が執り行われ、祭りは最高潮に達しました。
■吉川八幡宮当番祭吉川八幡宮は、国指定重要文化財に指定されており、毎年10月1日の「当指し」から始まって約1か月に渡り、繁栄と豊穣を願い行われる秋の大祭「当番祭」は、岡山県無形民俗資料に指定されています。
当番祭は、吉川地区の南北からそれぞれ選ばれた10歳前後の男児(当番様)が中心となり、神事・儀式を行います。今年の当番様は、北地区からは藤森翔琉(ふじもりかける)さん(9歳)、南地区からは河内斗希(かわうちとき)さん(11歳)が選ばれました。
当日は、午前8時30分から両当番一行が仮屋入りをすると、お祝いに訪れた地域の方々でにぎわいました。その後、例大祭祭典が執り行われ、10時15分からは御旅所まで行列で進む御神幸行列、御旅所神事が行われました。11時15分には、クライマックスの「走り競べ」が行われ、歓声が上がりました。
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