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吉備中央町文化財探訪記(35)

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岡山県吉備中央町

~町内にある文化財を探訪してみよう~
【天福寺寺薬師師如来像(てんぷくじじやくししにょらいぞう)】
町指定重要文化財(美術工芸品)

※通常は、天福寺本堂(町指定重要文化財)に安置され、拝観は、本尊開扉法要などが行われるときのみ可能です。

■解説
天福寺本尊の薬師如来像は、左手に薬壺(やっこ)を持ち、右手は施無畏(せむい)の印(いん)(一切の煩悩や畏おそれを取り去るために施す印相(悟りの内容や意志を示す手指のかたち))を結んだ等身大の一木(いちぼく)造りの像で、大ぶりな蓮華座(れんげざ)の上に坐ざしています。もとは漆塗り金箔仕上げだったようで、その素朴な像容や作風から室町時代の作と見られています。
戦国時代に安芸(あき)の毛利氏と備前の宇喜多(うきた)氏の戦に巻き込まれて、天正8年(1580)に全堂宇(どうう)(殿堂)が焼失しましたが、薬師如来坐像と脇侍2体は、近くに住んでいた酒井定右衛門の背に負われて難をまぬがれたと伝えられています。

■吉備中央町文化財保護委員からのワンポイントアドバイス
〔石田 昌德(いしだ まさのり)委員〕
本尊開扉法要(ほんぞんかいひほうよう)は、晋山(しんざん)式(住職の就任式)などで行われます。古式ゆかしく雅(みやび)な衣装に身を包んだ子どもたちの行列に続き、僧侶が参道を上がっていき法要が行われます。
薬師如来は、病気平癒(へいゆ)のご利益があるとされています。開扉法要時に霊験(れいけん)あらたかな薬師如来様にお会いしてみてはいかがでしょうか。

お問い合わせ先:教育委員会事務局 生涯学習班
【電話】0866-56-9191

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