■奈義中学校
◆学力調査の概要
▽教科の正答率(%)
◆学習状況調査の概要
▽将来の夢や目標をもっている。
▽学校の授業時間以外に、普段(月~金曜日)、1日当たり1時間以上勉強している。
▽学級の生徒と話し合う活動を通じて、自分の考えを深めたり、広げたりすることができている。
◆学力調査の考察
〔国語〕
説明された内容を聞き取ること、漢字の読み書き、説明されていることを適切に選択すること、言語などの基礎知識は定着しています。しかし、記述されている複数の情報を関連付けて、自分の考えが伝わるように根拠を明確にしながら文章を書くことに課題があります。
〔数学〕
基礎的な数学用語を正しく理解し、基本的な計算をすることはできています。しかし、比や割合をもとに比べること、データを正しく読み取って説明すること、データの分布の傾向における数学用語の理解や各種グラフの傾向を基に説明するといったデータ活用力に課題があります。
〔英語〕
身近な単語の意味の理解や英単語の書き写しに慣れ親しむことができ、要点を捉えて自分の考えを書いたり、与えられた情報に基づいて英文を書いたりする力は身についています。しかし、まとまった少し長い日常会話を聞きながら内容を把握することや、自分の考えや場面に応じた英文を書く記述での解答に課題があります。
◆学習状況調査の考察
・『将来の夢や目標をもっている』『自分でやると決めたことは、やり遂げるようにしている』と肯定的に回答している生徒の割合が高い学年ほど、ゲーム・SNS・動画視聴の時間が短く、家庭学習の時間が長くなっています。ゲーム・SNS・動画視聴の利用におけるルールを設定し、時間管理をしながら集中して学習する力を身につけることが必要であると考えられます。
・『自分にはよいところがあると思う』と肯定的に回答している生徒の割合が高い学年ほど、『将来の夢や目標をもっている』『地域や社会をよくするために何をすべきかを考えることがある』と肯定的に回答しています。自己肯定感が高い生徒ほど、将来の夢や目標のために学習しようという明確な動機づけができていると言えます。様々な体験を通して成就感・達成感を味わい、また、他者から認められる環境づくりを進め、自分への肯定的な気づきを促すことで自己肯定感を高められれば、学習意欲の向上や目標達成へ向けて粘り強く取り組む態度の育成も望めると考えられます。
◆改善策
〔授業改善の取り組み〕
・各教科の授業では、生徒が主体的に課題解決に取り組めるような学習課題を設定し、自分で考え、表現する時間を充分確保したり、考えを他者と交流する場を設けたりすることで、生徒に「学びを委ねる」授業展開に努め、学びを深めさせます。また、放課後学習では、eライブラリの活用や強化週間(毎月1週間)の5教科補充プリントの活用により、基礎・基本の定着や苦手分野の克服を図ります。そして、個別最適な学びができるように1人1台端末環境を基盤とした学び合い活動を進めていきます。
・国語では、情報や資料を活用しながら根拠を明確にした自分の考えを書いたり、話したりする言語活動を充実させることで、表現力の向上を図ります。
・数学では、単元テストを実施して弱点補充をしたり、計算問題や数学的な説明を求める問題を丁寧に解説したりすることで、基礎的な数学力の定着を図ります。
・英語では、目的や場面、状況などに応じて英文を書いたり、英語を話したりする言語活動を反復して行うことで、基礎的な英語力の定着を図ります。また、教師とALTがチームティーチングを行うことで、英会話力、コミュニケーション力の向上を図ります。
〔家庭学習の推進〕
・家庭学習(自主学習ノートなど)の内容を工夫しながら積極的に取り組めるよう、知的好奇心を高める授業展開や家庭学習に繋がる授業のまとめと振り返りを行います。また、自主学習ノートは1日1ページ以上を宿題として課し、「ねらい」と「振り返り」も記入させることで自己の学習調整力を養います。
・家庭学習時間の目安を90分以上と設定し、自分でタイムマネジメントができるよう、帰りの会で学習計画(デイリーライフの活用)を立てる時間を確保します。また、計画が不充分な生徒に対しては、丁寧にアドバイスをします。
・保護者と連携し、スマートフォンの利用(ゲーム・SNS・動画視聴など)におけるルールづくりの促進を図り、家庭学習時間の確保につなげます。
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