■第13回 降圧薬による治療について
高血圧のお薬を飲むことに抵抗がある方も多いのではないでしょうか?
日本高血圧学会のお医者さんのお話をご紹介します。
(1)生活習慣の改善が治療の基本
高血圧は“生活習慣病”の1つですから、生活習慣の改善によって降圧効果(血圧を下げる効果)が期待できます。
お薬による治療は、生活習慣を改善しても血圧が目標までなかなか下がらない場合に行います。
お薬の効果を高めてお薬の種類や飲む量を減らすことができますので、生活習慣の改善はお薬を飲んでいても飲んでいなくてもとても重要です。
(2)副作用のデメリットより、高血圧を放置する方がキケン!
降圧薬を飲みたくないという患者さんのなかには、『薬の副作用が怖いから』という方もいらっしゃいますが、血圧の薬は多くの方が長期にわたって内服するため、安全面でとくに優れたものが選ばれています。
どんな薬にも多少の副作用があり、患者さんが怖くなる気持ちも理解できます。しかし、高血圧の合併症はもっと恐ろしいのです。
あなたに合う薬はきっとありますので、副作用が起きたら医師に相談して、高血圧を放置することだけは絶対にしないでください。
◇ポイント
日本高血圧学会〔一般向け「高血圧ガイドライン2019」解説冊子〕によると…
血圧を下げる薬は、「一度飲みだすと一生飲み続けなければいけない」と考えている人が多いようです。たしかに、降圧薬は高血圧の原因を治すわけではありませんから、薬をやめると元に戻る可能性は高いと言えます。
一方、薬をやめることができる患者さんも少なからずいらっしゃいます。服薬開始後でも、生活習慣が見違えるように改善し正常血圧を維持できるようになれば、薬を徐々に減量してみることも可能です。
記事提供:奈義町栄養委員会
協力:特定非営利活動法人 日本高血圧学会
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