[診療一口メモ]健康ちょっといい話

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◆インプラントと天然歯の違い
岡山市内歯科医師会連合会

最近「インプラントは第2の天然歯」という広告をよく見かけます。インプラントは天然の歯と同じように硬いものを噛むことができるため、歯を失われた方が美味しくお食事を楽しんでいただくためには大変素晴らしい治療法です。しかし、インプラントと天然の歯には異なる点があるということはご存知でしょうか。
天然歯の根の周囲には歯根膜という組織が存在します。歯根膜は、歯に加わる圧力に対してのセンサーの役割をしており、歯に加わる力をコントロールする機能があります。インプラントにはこの歯根膜が存在しません。そのため、気付かない間に過度な力の負担がかかってしまうことがあります。
また、天然歯と歯茎はコラーゲン繊維で強く結ばれていますが、インプラントと歯茎の結びつきは天然歯よりも弱く、周囲組織への血流も少ないとされています。それによりインプラントは細菌への抵抗性が低く、天然歯より感染に弱いと言われています。
このような理由から、気づかない間にトラブルを抱えているケースがあります。インプラントは噛む機能を回復する点では非常に優れた治療法である一方で、天然歯と全く同じにはなれません。それをよくご理解いただき、インプラント治療を選択したり、インプラントの特徴に合わせたケアをしていくということが大切になります。