◆「子宮頚がん~ワクチンと検診で予防できるがん~」
岡山市内医師会連合会
女性特有のがんとして子宮頚がんが挙げられます。海外ではヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンやがん検診の普及により減少してきており、2040年までに撲滅するとの目標を発表している国もあります。一方我が国では未だに子宮頚がんにかかる患者の数は増え続けており、病気にかかる率・病気で亡くなる率とも若年・中年で増加し続けています。
子宮頚がんの95%以上はHPVの持続感染によりますが、実は殆どの女性が生涯のうち一度は感染するウイルスです。我が国では小学6年生から高校1年生の女性を対象にHPVワクチンの定期接種が行われており、HPVに初めて感染してしまう前に接種することで感染するリスクを防げます。がんの予防としては「病気を防ぐ事」と「早期発見」の2点が重要です。子宮頚がんを防ぐためにはHPVワクチンを接種した上で、対象年齢となれば定期的な検診を受けることが重要です。
子宮頚がんと混同されやすい子宮体がんは全く別の病気です。症状が無ければ検診は必要ないとされていますが、閉経後の不正出血などがあれば検査を受けることが勧められます。日頃からご自身の体調に気を配り、不調に気づいた時は気軽に受診できるかかりつけ医をもつ事が大切です。
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