◆「健康と舌との関係」
岡山市内歯科医師会連合会
近年、全身の健康と舌機能との密接な関係があることが知られてきました。
舌の役割は、味覚(甘味、苦味、塩味、酸味、うま味)を味蕾(みらい)にて感知することや、言葉を話すときの発音の要となることです。また食べ物を食べるとき食べ物の状態(やわらかい、硬い)を把握し、しっかり噛まないといけないものがあるときは、舌が食べ物を迎えにいって噛みやすい場所(奥歯)に移動させたり、噛み砕けた食べ物を一つにまとめて喉に送りこむなどの機能もあり、私たちの日常になくてはならないとても複雑で重要な働きをしています。
舌の働きが低下すると、嚥下障害による誤嚥性肺炎、糖尿病、高血圧、認知機能低下による認知症等の発症、重症化のリスクが高くなると推察されています。全身の健康のためには、舌の機能低下に早く気づくことが大切です。
舌の機能低下を知るためには簡易テスト(舌口唇運動機能検査)があり、方法は「パ」と「タ」と「カ」の音をそれぞれ5秒間続けて何回発音できるかを測定します。1秒あたり6回、つまり30回以上発音ができれば舌の筋力は良好な状態です。
舌機能の低下が気になる方はかかりつけの歯科医院に相談してみてください。
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