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[ジオコラム]あかいわの大地の成り立ち(17)吉井のジオスポット

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岡山県赤磐市

吉井にはさまざまなジオ(地質資源)スポットがあり、3億年から現在までの地層を見ることができます。これらの地層を見て回るには、城南小学校の校門から城山を一周するコースをお勧めします。
城南小学校を出ると南東には、滝山川が作った扇状地があります。勾配は0.8°です(1.4kmの距離につき、標高が20m下っています)。
200m歩くと、最初の露頭(野外において地層や岩石が露出したところ)がでてきます。これは日本では珍しい3億年~2億5千万年前のペルム紀の地層です。周りに見える山もペルム紀の地層で作られています。この露頭では、白色の岩石と黒色の岩石が交互に層をなしている砂泥互層を観察することができます。これは砂と泥が一緒になった混濁流が大陸棚に流れ込んで、大粒な砂が先に沈殿し(白い層)、その後粒が小さな泥がたまったものです(黒い層)。混濁流は地震によって引き起こされると考えており、ここで何度も地震が起こっていたと想像されます。
100mほど歩くと、8000万年前の白亜紀の流紋岩マグマが、ペルム紀の泥の層に貫入している様子を観察することができます。貫入岩は石英斑岩です。一歩の間で、2億5千万年前と8千万年前の時間旅行ができます。
地球史研究所の東側を歩いていくと、周匝簡易浄水場にやってきます。ここでは、小学校の理科の授業の一環で、児童たちに水の循環について「水は海で蒸発し雲となり、山で雨・雪を降らし、川を下ってまた海へと戻っていきます。」などの説明をしています。
最後に、城山に登ると、吉井B and G海洋センターの多目的広場に到着します。ここには、岡山県でよく見られる山砂利層である礫岩(れきがん)層を見ることができます。礫岩の大きさはさまざまで、大人の上半身大から、小指先の大きさまでのものを観察できます。火山灰層によると3400万年前の年代ということが分かり、山砂利層は3400万年前の川の痕跡と考えられています。
このように城南小学校から城山を一周するコースは、3億年前から現在までの地球科学的現象を見ることができます。
※地図は本紙をご覧ください。

もっと知りたくなった人は、
地球史研究所の先生に聞いてみよう!
質問:地球史研究所(周匝)【電話】956-3538
(※外出中で不在のときもあります)
※「市ホームページ地質資源」「特定非営利活動法人地球年代学ネットワーク」の二次元コードは本紙をご覧ください。

問合せ:政策推進課政策企画班
【電話】955-2692

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