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【特集1】震災から13年 震災の教訓を未来につなぐ(2)

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岩手県

■震災の学びを教育に生かし、「生きる力」を育んでいく
東日本大震災津波の事実と教訓を学び、伝えていくことは、郷土を愛し、地域の復興・発展を支える人材を育てることにつながります。
県は、震災の教訓を生かし、未来を創造していくために、「いわての復興教育」を基盤とした学校教育を進めています。それぞれの学校で地域に応じた取り組みを進め、子どもたちに「生きる力」を育むことが目的です。
こうした活動を共有するため、毎年、「いわての復興教育」児童生徒実践発表会を開催しています。2023年度の発表会では、山田町立山田小学校、釜石市立釜石中学校、宮古恵風(けいふう)支援学校による「実践発表」が行われたほか、「パネルディスカッション」には、大迫(おおはさま)・金ケ崎・大船渡・岩泉の4県立高校が登場。復興教育から得た学びなどについて意見を交わしました。

写真が2枚あります。
1枚目:女子生徒たちが資料の冊子を一緒に見ています。
2枚目:宮古恵風支援学校の生徒たちがステージ発表をしています。
写真終わり。
※写真は本紙またはPDF版をご覧ください。

《釜石市立釜石中学校》
○ふるさとの未来を支えるために、地元の震災と復興を学ぶ
同校では、沿岸地域の震災伝承施設などの見学や人々との関わりを通して、復興や防災について学ぶため、2学年を対象とした1泊2日の宿泊研修を実施しました。研修では、県立野外活動センターでの避難所設営やキャッセン大船渡でのエーアール防災ゲームを体験したほか、東日本大震災津波伝承館などを見学。また、三陸鉄道の震災学習列車(釜石駅、盛駅間)で車窓からの様子を見ながら復興状況を学びました。生徒たちは研修で学んだことをまとめ、自分たちが未来のためにできることを発表会や個人新聞で発信しています。

写真があります。
生徒たちがグループごとに、段ボールを組み立てている様子です。
写真終わり。
※写真は本紙またはPDF版をご覧ください。

《岩手県立金ケ崎高等学校》
○多様な体験や学びを通して、自分たちにできることを考える
「予測不可能な社会を生きるために」というテーマを掲げ、同校では防災意識を高めるさまざまな取り組みを行っています。水害の怖さを学ぶ北上川の水害学習や、身近な通学路の危険個所の確認、大船渡高校との交流を通した震災・復興学習のほか、避難訓練や避難所運営ゲームで災害時の具体的な行動についても体験的に学んでいます。こうした学びを通して生徒たちは、「自分たちにできることは何か」を自問自答。予測できない災害にどう向き合うかを、普段から考え、行動できる力を育んでいます。

写真があります。
生徒たちが、高台に集まっています。
写真終わり。
※写真は本紙またはPDF版をご覧ください。

■震災と防災の学習拠点として、図書館を活用しよう!
2023年11月、岩手県立図書館に震災・防災の学び合いスペース「Iルーム」を開設しました。書架には、東日本大震災津波やさまざまな災害、防災に関する資料や関連本など、約1万点を配架。県内の避難所や市町村のチラシ、発行物なども集められ、当時の様子を時系列で追うことができます。
Iルームでは、職員がこれらの図書や資料の探し方、調べ方を支援したり、テーマや学習内容に応じた図書をセットで貸し出すなど、児童生徒やグループの探究的な学びをサポート。また、自然災害を総合的に学べる拠点として、県内の震災伝承施設と連携し、各施設の特色や展示などについても紹介しています。
「内陸に震災と防災に特化した拠点を作ることで、沿岸部での教育旅行の事前学習や研究者のリサーチなど、いろいろな使い方ができます。多くの人が震災に触れ、考えるきっかけになれば」と、森本晋也館長。今後は防災に関するワークショップなども企画していく予定です。

写真が3枚あります。
1枚目:図書館内に新設された「Iルーム」。ここでは会話もできるのでグループ学習やワークショップなどに最適です。
書棚の前に数客のテーブルと椅子が置かれています。
2枚目:岩手県立図書館の森本晋也館長
ワイシャツにネクタイをしめた森本館長です。
3枚目:震災当時、避難所などで発行されたチラシ
地図や情報が書かれた表、かわいいイラストつきの情報などのチラシがまとめられています。
写真終わり。
※写真は本紙またはPDF版をご覧ください。

岩手県立図書館ホームページはこちらの[二次元コード]があります。
※二次元コードは本紙またはPDF版をご覧ください。

お問い合わせ先:岩手県立図書館(盛岡市盛岡駅西通一丁目7番1号 いわて県民情報交流センター(アイーナ)内)
【電話】019-606-1730

■震災の教訓を、絵本で読み聞かせしませんか?
就学前の子どもたちにも、絵本を通して震災の学びを伝えてみませんか。県は「いわての復興教育」の3つの教育的価値である「いきる・かかわる・そなえる」をテーマにした絵本を作成しています。幼稚園などの就学前施設や学校、図書館などに配付しているほか、県ホームページからもダウンロードできますので、ぜひご活用ください。
3冊の絵本が紹介されています。

『みんながいるから』
「かかわる」をテーマにした作品です。キッチンカーの「カーチン」を主人公に、仲間や地域の人々との触れ合いや困難を共に乗り越える体験を通して、成長していく物語です。誰かのために自分が役立てることなどに気づき、「かかわることによる自己の成長」を実感していきます。

『てとてをつないで』
「いきる」をテーマにした作品です。手の温もりを通して親から子へと命が引き継がれていること、不安なことに遭遇した時でも手をつないでもらうことで安心感を得られるということを伝えています。風景などの描写に岩手らしさを盛り込み、ふるさとを愛する気持ちも育みます。

『だいじなもの』
「そなえる」をテーマにした作品です。主人公の「のんくん」と「みーたん」は、ある日突然、非日常の世界へと迷い込みます。不安や空腹、寒さなどを乗り越え、元の世界に戻った2人。不思議な世界での経験や教訓から、「困ったときにあるといい大事なもの」について考えるきっかけを作ります。

絵本のダウンロードはこちらの[二次元コード]があります。
※二次元コードは本紙またはPDF版をご覧ください。

お問い合わせ先:県教育委員会事務局学校教育室
【電話】019-629-6139

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