■下水道の役割
普段は目にすることのない下水道。下水道は目に見えないところで安全・安心、快適な生活を支えています。
▽まちを清潔にする
日常生活や生産活動で汚れた水がそのまま水路や側溝に流れ込むと、悪臭や害虫が発生し住環境が悪化します。汚れた水を下水道管で集めて処理することで、衛生的な生活環境の維持につながります。
▽まちを浸水から守る
雨水排水路や雨水ポンプ場によって雨水をすばやく排水し、大雨による浸水からまちを守っています。
▽水質を守る
各家庭で排出された汚水は、下水処理場で浄化され、きれいな水になり、川や海に戻ります。川や海に流れ込んでいた生活雑排水が減り、川や海の水質が守られています。
■下水道に接続しよう
下水道が整備された区域で接続している人口の割合は、令和5年度末で67.4%と県全体の平均90.4%を大きく下回っています。
公共下水道が整備された区域では、法律や条例により、3年以内に下水道に接続することが義務付けられています。生活を快適にし、恵まれた市の自然と水環境を将来に引き継ぐためにも、下水道へ接続しましょう。
■適切な管理
下水道管への雨水・地下水の流入や無許可の接続などが原因で、下水道管や処理場の処理能力を超える場合があります。大雨時に宅地内のますやマンホールを開ける行為は大変危険で迷惑な行為なので絶対にやめましょう。
マンホールや公共ますの破損を見つけた場合は、市上下水道部までお知らせください。
■下水道のマナーを守ろう
下水道使用のマナーが悪いと、下水道管の詰まりや水質の悪化などにより水の浄化に多額の費用がかかります。下水道を上手に使っていくために、次の使用マナーを守りましょう。
(1)油を排水口に流すと、油が冷えて固まり排水管や下水道管が詰まるため、油は排水口に流さない。新聞紙や布にしみこませ、燃えるごみに捨てる。
(2)残飯や調理くずを流すと排水管や下水道管が詰まる原因になるため、ネットや三角コーナーで受け、下水道に流さない。
(3)トイレに流すのは、水に溶ける紙だけ。紙おむつや水に溶けにくい紙などは排水管の中に引っかかり、詰まりの原因になるため流さない。
(4)髪の毛を排水口に流すと、排水管や下水道管のつなぎ目に引っかかったり、他の汚物と絡まったりなどして詰まりやすくなるため、排水口には目皿やネットなどを置くようにし、髪の毛が流れないように注意する。
(5)ますやマンホールにガソリンや灯油などの危険物は絶対に捨てない。
(6)飲食店では、油脂などを除去するため、グリース阻集器を必ず設置し、定期的な清掃を行う。
※グリース阻集器の清掃を怠ると、悪臭や害虫が発生し、大変不衛生になります。グリース阻集器から油脂分が流出し、下水道本管や取付管を閉塞させる事例があります。
(7)水路に草木やごみを捨てると、雨水が流れにくくなり、雨水が水路からあふれてしまう危険があるため、草木やごみを水路に流さない。
■受益者負担金・分担金
下水道整備に必要なお金は、おおむね国からの補助金で賄われますが、一部は下水道が整備された区域の皆さんから負担いただいています。
負担金は、公共下水道受益者負担金、漁業集落排水処理施設分担金といいます。
令和6年度分の分割払いの納入期限は、第1期が8月30日(金)、第2期が令和7年2月28日(金)です。対象者には、8月中旬に通知を送っていますので、詳しくは通知を確認ください。
■十八日町、田高ポンプ場 令和6年度から運用
近年、台風や局地的大雨による浸水被害が全国的に頻発しています。
通常、雨水は水路に集められ、川に排水されますが、大雨で川の水位が上がると、川の水が水路に逆流します。これを防ぐために、河川の水門を閉鎖すると、水路の雨水を川に排水できなくなり、低い土地に浸水被害が発生してしまいます。
被害を防ぎ、住宅の浸水被害を軽減するため、強制的に雨水を排水する雨水排水ポンプ場の整備を進めており、市内には、門前ポンプ場、中央ポンプ場、西の沢ポンプ場、川崎町東ポンプ場、川貫ポンプ場、新井田ポンプ場の6カ所が整備されています。令和6年4月からは十八日町ポンプ場、田高ポンプ場の2カ所で運用が新たに開始しています。
■排水設備・浄化槽の設置をサポート!
下水道に接続する場合や浄化槽を設置する場合の補助制度があります。予算に限りがありますので、水洗化を検討されている場合は、市上下水道部や久慈市排水設備工事指定店までお問い合わせください。
◆排水設備工事に補助金を交付
▽水洗化促進事業補助金
既存の住宅または店舗兼住宅(居住面積が2分の1以上)を下水道に接続するための排水設備工事費に対して補助金を交付。
対象地域:公共下水道または漁業集落排水の供用開始区域
補助金額
▽水洗便所改造資金の融資あっせん
排水設備工事費に対して融資をあっせんし、その償還に関わる利子を市が全額補給します。
融資限度額:90万円/1棟、50万円/アパート1戸
返済期間:5年(60回)以内
◆浄化槽設置に補助金を交付
住宅や店舗兼住宅に浄化槽を設置する際に、補助金を交付。住宅の新築やトイレの水洗化などを計画している皆さんは、浄化槽の設置をご検討ください。
対象:公共下水道の事業認可区域や漁業集落排水事業区域を除いた地域で、住宅や店舗兼住宅に浄化槽を設置する人
補助金額
問合せ:上下水道部
【電話】52-2189
<この記事についてアンケートにご協力ください。>