◆はじめに
日本全体が「人口の減少・少子化・高齢化」という大きな課題に直面しております。特にも本町においては、その進展が顕著であり、学校教育分野においては、早急かつ計画的な対策が求められております。また、社会教育の分野においても、価値観の多様化が進み、従来の様な、前例踏襲的で画一的な依頼では、町民の参加や理解は得られない状況にあります。
これらの課題に本気で向き合うたくましい人材、古い慣習や経過のみにとらわれず、新しい価値を見いだそうとする人材が地域に求められております。
◆子育て支援・就学前教育の充実
本町における子育て支援策である、全ての年齢の保育料の無償化、土曜保育の全日実施、世田米保育園での生後6カ月経過後の乳児の受入れなどの保育サービスには、今年度も引き続き取り組んでまいります。また、保育活動における子供の安全確保と家庭が安心して子どもを預けられる環境づくり、園児の一人ひとりの個性を尊重した保育に努めてまいります。
◆学校教育の充実
本町においても、少子化の進行に伴い、小中学校の児童生徒数は、減少を続けております。
小規模であっても、また少人数であるからこそ、住田町らしい一人ひとりに目が届き、きめ細かな教育を行い、子どもたちが将来の夢や希望を実現できるように指導してまいります。
令和6年度は、令和4年度から取り組んで来た文部科学省研究開発学校指定の最終年度であり、秋には全国より教育関係者が本町訪れ、学校公開が開催される予定であります。
本町の児童・生徒数の減少が深刻化する中において、より良い教育環境の整備が求められております。中学校につきましては、世田米中学校と有住中学校を統合し、令和6年4月に新たに「住田中学校」が開校します。令和6年度においては、統合の1年目であることを踏まえ、中学校や家庭との情報交換を行い、円滑な学校経営が図れるようよう努めていきたいと考えております。
県立住田高等学校につきましては、教育振興および生徒数の確保に向け、教育コーディネーターを中心としての魅力化推進事業などの特色ある取り組みを継続させていきます。
◆生涯学習の推進
地域に住む人々の生きがいと安全・安心で健康な生活を保持し、多様で個性的な自己実現を図るため、自ら学ぶことを積極的に支援することのできる豊かで住みよい地域社会の構築が求められております。
生涯学習や地域づくりに取り組む活動の拠点である各地区公民館につきましては、自治公民館、小さな拠点地域共同組織との連携を図りながら、生涯各時期における幅広い学習機会の提供を継続してまいります。
◆芸術文化の振興
心豊かで安らぎのある地域社会を築くため、優れた芸術文化に触れる機会の提供や活動の成果を発表する場を設定するとともに、郷土芸能の伝承も含め、関係団体への支援や自主活動グループの育成に努めてまいります。特にも、郷土芸能に関しましては、昨年に各地において大祭が開催されたものの、後継者不足が懸念されております。演舞の様子に加え、練習風景や衣装の着付けなどを後世に残すべく、映像の保存への支援を行ってまいります。
◆スポーツの振興
スポーツを身近に感じ、誰もが気軽に親しむことができるよう生涯スポーツの推進を図ってまいります。
中学校においては、少子化の進展に伴い、現状の部活動を維持することが困難であることや、部活動指導を担当する教員の長時間勤務の要因となっていることの解消に向け「部活動の地域移行」が議論されております。
教育委員会といたしましては、生徒の保護者、学校教員、地域のスポーツ関係者と検討を図り、具体的方針を作成することといたします。
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