8月31日に開催された「オレンジフェスタ2024」で「認知症の人とその家族にやさしいまち・たきざわ」宣言が行われました。これは、市と市民の皆さんが協働し、一人一人が暮らしやすい地域づくりを目指すために行われたものです。認知症には誰もがなる可能性があります。皆さんで「やさしいまち」について考えてみませんか。
■宣言文(一部抜粋)
一 わたしたち滝沢市民は、子どもから大人まで認知症を正しく理解し、その人らしさを尊重して、認知症の人とその家族に寄り添い、思いやりをもって行動します。
一 わたしたち滝沢市民は、自分自身や周りの人の小さな変化にできるだけ早く気づくための正しい知識を持ち、気になる症状があるときは、声をかけ合い、相談できるような関係を築きます。
一 わたしたち滝沢市民は、運動・食事・睡眠に気を配り、笑顔で活動的な生活を心がけ、こころとからだの健康を保ちます。
一 滝沢市は、医療・介護・民間企業・関係団体等と連携し、地域全体で協働して支えあいの輪を広げます。
一 滝沢市は市民の皆さんとともに、認知症になっても希望や生きがいを持って住み慣れた地域で暮らし続けられるよう、また認知症であることを公表してもよいと思えるやさしいまちを目指します。
■「チームオレンジたきざわ」リーダー・副リーダー対談「私が描くやさしいまち」
※「衣類のお買い物パートナー」とは…「配偶者の衣類を選べない」「同性に衣類を見立ててほしい」との声を受け「お買い物パートナー」と一緒に衣料品店で買い物をする活動。
「チームオレンジたきざわ」は認知症サポーターステップアップ講座修了者などで令和3年度に結成されました。月1回の認知症カフェや季節の変わり目に「衣類のお買い物パートナー※」などの活動を行っています。
▽活動を通して
南舘さん:認知症サポーター養成講座を受講する前は、認知症の人への関わり方も分かりませんでした。認知症の人に対するイメージが変わりました。最初は表情が暗かった家族が徐々に明るい表情を見せてくれるようになったのは嬉しかったです。
高橋さん:「スローショッピング」で不安がっていた人が、迎えに行ったとき「待ってたよ」と言ってくれるようになりました。楽しみにしていると言われるとやりがいを感じます。
加藤さん:リラックスしてもらえるような空間を作るのが大事ですよね。おしゃべりを通してその人の知識を聞き出せれば自分の役にも立つと思っています。
石川さん:認知症の人に教わることもあります。立ち居振る舞いとか、人生の先輩として見習いたいと思うことがあります。
▽やさしいまちを目指して
南舘さん:「認知症ということを公表してもよいと思える滝沢市」が目指す姿です。
加藤さん:声を掛けてあげられるような雰囲気づくりが必要だと思います。どうやって心を開いてもらえるか―。
高橋さん:認知症の人にも感情はある。日々勉強だけど、その人の気持ちが分かるように、コミュニケーションをとるのが大事です。
石川さん:本人は役に立ちたいという気持ちも持っています。認知症の人もそうでない人も、いろいろな活動に参加することによって「自分も見守り、見守られている」と思えるようになればいいですね。
加藤さん:本人も私たちと手を取り合っていけるようになればいいと思います。
南舘さん:家族でお互いに「あれ?と思ったら病院に連れて行ってね」と言っています。まずは家族で「認知症にやさしい」宣言をしておく!
加藤さん:自分自身で「あれ?」と思ったら自分から言う、とか。
石川さん:「認知症になると何もできなくなる」というイメージを変えたいです。みんなが活動に出て理解を深めれば、公表してもいいと思えるようになるのでは。簡単なことではないけれども、それが広がっていけばいいと思っています。
高橋さん:家族だけだと息が詰まることもある。近所付き合いとか、周りに相談できる人がいればいいと思います。何にでも言えることだけど、人と人とのつながりが大事。
南舘さん:今後は、自治会や民生委員の皆さんとも連携していければいいと思っています。みんなが無理せずに、今できることでいろいろなアイデアを取り込みながらやっていきたいです。ボランティアは楽しみながらじゃないと続かないので。
■地域で見守り支え合うために
市内ではチームオレンジたきざわの他、市民の皆さんが主体となって行っている活動があります。
皆さんもぜひ、ボランティアとして仲間になることはもちろん、活動へ気軽に参加してみてください。
一人一人が「認知症の人とその家族にやさしいまち」について考えることが、実現への第一歩になります。
問い合わせ:市地域包括支援センター
【電話】656・6523
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