受援力は自分を大切にしながら、周囲の助けを上手く借りて、より良い関係性を築くものです。ここでは、防災や子育て支援の観点から受援力を研究している吉田穂波先生がまとめた受援力のポイントなどを紹介します。
■受援力…助けを求め、助けを受ける心構えやスキル。災害時に被災地側がボランティアの支援を受け入れ、上手に寄り添うことができるよう、内閣府が2010年につくったパンフレットに使った言葉。東日本大震災をきっかけに少しずつ知られるようになりました。
(1)
相手を敬い、尊重していることを示す。
(2)
笑顔で頼まれると、釣り込まれてなかなか断れません。
(3)
相手が引き受ける返事をする前に、引き受けてくれることを前提として話す。すると、助けてもらえる確率がグッと高まります。
(4)
最初から言い訳や困った状況の説明、前置きはしない。「申し訳ありませんが、ちょっとこのベビーカーを運ぶのを手伝っていただけませんか?」
(5)
「すみません」ではなく「助かります」「ありがとうございます」と言う言葉を何度も入れましょう。最初からありがとう、や、助かります、を言われた方が、相手の自己価値観も高まりますし、自分を下げることにもなりません。頼む自分に自信を持って。
(6)
~~さんのこと、娘からもよく伺っていました/とても困っていたんです。でも、なかなか人が見つからなくて/通りかかって下さって、ラッキーでした/みんなが~~さんのようだといいのに など
(7)
頼る、頼らないは別にして、会った時からニコニコ、会いたかった、会えて嬉しい、の気持ちを伝える。ずっとお会いしたいと思っていました/今日の日を待ちに待っていました/ など
(8)
家事を頼む、子どもを頼む、ほか、どなたかへの紹介を頼む、推薦状を頼む、などなど。必ず、相手の状況についても聞き、体調を気遣い、褒め、ねぎらい、大変なことを承知の上であえてお願いしたいんです、と言う。
(9)
例えば家族に、友人に、同僚に。その場で褒める/すぐに褒める/具体的に褒める/第3者の前で褒める(子どもの前で夫のことを褒めるなど)第3者の言葉で褒める(~~さんがこう誉めてたわよ、など)
(10)
頼みを断られた時、批判、攻撃、意見衝突があった時は、「フィードバック」だと考える。こういう反応を示してくれたことで、自分の思い違いに気づけた。軌道修正できた。良い方向に変更するためのメッセージだ、と受け取る。まず最初に「ありがとうございます」そして、言われなければわかりませんでした/言いにくいことを伝えてくれてありがとう など
問い合わせ:福祉課
【電話】019-611-2574
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