~「統一的な基準」による地方公会計の財務書類~
地方公共団体の会計は、予算の適正かつ確実な執行に資する現金主義が採用されている一方で、より財政の効率化・適正化を図るため、発生主義・複式簿記といった企業会計的手法を活用した財務書類の開示が求められています。
市では昨年度に続き、国において示された「統一的な基準」による財務書類を作成しましたので公表します。
■財務書類を利用した財政分析
財務書類の分析指標を説明します
◇住民一人当たり資産額
155万9千円(△2万4千円)
道路、公園、学校などの資産を、一人当たりどのくらい持っているかを示しています。資産額が多いと、それだけ維持管理費や減価償却費などのコストがかかることになります。
◇住民一人当たり負債額
60万6千円(△2万2千円)
借金などの負債を、一人当たりどのくらい持っているかを示しています。令和2年度及び令和3年度の決算では、出雲エネルギーセンターなどの整備に多くの借金をしたため増加しましたが、令和4年度決算では負債額が減少しました。
◇有形固定資産減価償却率(資産老朽化比率)
58.5%(+1.7%)
資産の老朽化の程度を示し、100%に近付くほど老朽化が進んでいることになります。比率が高いほど、今後の更新経費を含めた維持管理費の増加が見込まれます。
◇住民一人当たり行政コスト
44万1千円(△2千円)
人件費・物件費などの行政サービスに要する費用が、一人当たりどのくらいかかっているかを示しています。
◇社会資本等形成の世代間負担比率(将来世代負担比率)
26.4%(△0.3%)
借金によって資産を形成した割合で、将来世代の負担の程度を示しています。地方債残高の縮減に取り組んだ結果、将来世代の負担は前年度より減っています。
◇基礎的財政収支(プライマリーバランス)
58億円(+75億円)
財務活動(借金の借入と返済)を除いた場合の収支を示しています。前年度は、出雲エネルギーセンターなどの整備に多額の経費を支出したため大幅な赤字でしたが、令和4年度は黒字となりました。
( )は前年度比(国において示された統一的な分析指標の算出式を用いて比較しています。)
※「一般会計等」…一般会計、特別会計(診療所事業、ご縁ネット事業、高野令一育英奨学事業)
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