■地球沸騰化の時代
「地球沸騰化」とは、今まで耳なじんでいる「地球温暖化」よりもレベルの高い危機感を伴う言葉です。
2023年7月の世界の平均気温が観測史上最高となり、日本でも、この夏の気温が40℃を超える地域も増えており、熱中症による救急搬送も昨年の同時期と比べて2・3倍となっています。約30年後には世界規模で地球環境が今よりも悪化することを懸念されています。地震や津波、豪雨・竜巻などさまざまな国や地域で災害レベルの異常気象が続いています。
自然災害は毎年少しずつ増え続け、今後さらに増えることが予想されています。
2100年頃までには、地球の温度は、1・1〜6・4℃上昇するといわれ、また、海面については、18〜59センチ上昇するといわれています。
「地球沸騰化」による環境の変化は、農産物の生育障害や品質低下など、農業生産にも影響を及ぼしています。極端に気温が高い年や一部地域では、米の収穫量の減少や白未熟粒の発生が報告されています。
農林水産省が進める「みどりの食料システム戦略」では、食料危機だけではなく、環境変化に対する対策も急務とされています。
災害を防ぐ対策も必要ですが、沸騰化を抑える、つまり気温上昇を抑えるために二酸化炭素(温室効果ガス)を出さない対策が重要です。
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