■正しい知識・検診受診が沈黙の臓器を守ります
~7月は日本肝炎デーand肝臓週間~
▽肝臓の働き
肝臓は、人間の体内で最も大きい臓器であり、右の肋骨(ろっこつ)の下に位置しています。その役割は多岐にわたり、消化管から取り込んだ栄養を利用しやすい形に変えたり、毒物を分解したり、体内の物質のバランスを維持したりするなど、生命を支える上で重要なはたらきを担っています。
▽知らぬ間に悪化、肝臓の病気
日本では、年間約2万5000人が肝臓がんによって亡くなっており、その原因の約80%が肝炎ウイルスと言われています。また、日本のB型・C型肝炎ウイルスの患者・感染者数は、合わせて300万人以上とも推定されます。
このように、肝炎は、国内最大の感染症と言われるほど「身近な」病気です。しかし、肝臓は「沈黙の臓器」とも呼ばれており、ウイルスに感染していても、自覚症状がないまま病気が進行することがあります。B型・C型肝炎ウイルスに感染すると、肝臓の細胞を破壊し、慢性肝炎(常に肝臓で炎症が起きている状態)になる可能性が高く、そこから、肝硬変や肝臓がんへ進行することもあります。
▽肝炎ウイルス検診を受けるべき?
B型またはC型肝炎ウイルスに感染しているかどうかは、検診(血液検査)をしなければ分かりません。
ウイルス性肝炎は、さまざまな治療法が研究・開発されています。もし、肝炎ウイルスに感染していても、早期に適切な治療を行うことで、肝炎を治癒し、あるいは、悪化を予防することが可能です。
▽日本肝炎デーと肝臓週間
7月28日は「世界肝炎デー」(日本では「日本肝炎デー」)、また同月22日~28日は「肝臓週間」です。期間にあわせ重点的に、肝炎の正しい理解が進むよう普及・啓発を行い、肝炎ウイルス検診の受診を促進しています。
この機会に肝炎について学び、検診を受けてみませんか。
問合せ:いきいき健康課
【電話】23-3220
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