小学生向け松江市消防団副読本『地域を守る消防団のしごと』について
松江市消防団 団長 松浦嘉昭
近年、消防団員の確保が全国的な課題となっています。そのような中、より若い学齢期の子どもたちが、地域の暮らしや住民を守る消防団活動に対する理解を深めることは、郷土愛を醸成し、生涯を地元で過ごしたいという意識を高め、将来的な消防団員の確保にもつながるものと考えています。そのため、2年前から、消防団員が地元の小学校などへ訪問し、団員自らの体験をもとに消防団の役割や意義の説明を行う「消防団員による出前授業」を実施しています。
出前授業は、小学3年生の社会科授業で活用いただいており、学校、消防団員ともに好評である一方、大部分が被雇用者である消防団員が平日の日中に出掛ける負担を考慮し、市内34校のうち、毎年10校程度で実施しています。そのため、より効果的に幅広い児童に消防団の活動を知ってもらうために、消防団紹介冊子(副読本)を制作しました。
誌面は、写真を大きく添え、短い文章で分かりやすく解説しました。また、ポンプの動く音や団員の動作、やりがいやきっかけなどの生の声を動画に収めた二次元コードを掲載するなどの工夫を凝らしました。なお、近年のDX化にならい電子書籍を基本としましたが、小学3年生には、冊子(紙)にして配布させてもらい、お家に持ち帰って親御さんと一緒に読んでいただける形としました。
大人が見ても分かりやすい内容になっているため、この機会にぜひ幅広い世代にもご覧いただき、消防団に対しより一層ご理解いただければ幸いに思います。
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