すべての市民に共通する「地域福祉の視点」と「健康づくりの視点」について、一貫性をもって取り組むための保健福祉総合計画を令和6年3月に策定しました。
「健康づくりの視点」にあたる健康増進計画、食育推進計画、自死対策総合計画は、令和6年度から令和11年度の6か年計画です。今回より3回にわたって各計画で取り組む内容をお伝えします。1回目は「健康増進計画」です。
■健康増進計画
▼基本理念
「住んでいるだけで誰もが自然と健康になれるまちごうつ」
健康づくりを個人レベルから地域ぐるみで取り組むことで効果をあげ、すべての市民が健康的な生活を送ることのできるまちづくりを推進します。
■江津市の健康実態
▼前計画時と比べて良くなったところ
○平均寿命延伸
江津市女性の平均寿命は前計画策定時と比べて1.52年延伸し、87.52年。男性は1.57年延伸し、80.77年となっています。(図1)
○健康寿命※延伸
江津市女性の健康寿命は前計画策定時と比べて1.29年延伸し、21.42年。男性は1.01年延伸し、17.61年となっています。(図2)
※健康寿命…65歳の人があと何年自立して生活できるかを表しています。
▼ちょっと気になること
○高血圧の人が多い
(男性5割、女性4割)
○喫煙者の増加
(20~39歳女性、65歳以上男性で増加傾向)
○飲酒量の増加
(20~39歳、40~64歳の男女で増加傾向)
○野菜不足
(1日に野菜料理5皿以上食べている人が全年代で1割未満)
○運動不足
(週1回程度運動している人の割合、64歳以下で3割)
■「個人で」「仲間と」「生涯にわたって」
健康的に自立して生活できる健康寿命の更なる延伸を目指して、自分の健康を意識した生活習慣の取り組みが大切です。また、地域全体で健康になっていこうという機運を高めていくことが必要です。
人生100年時代。基本理念「住んでいるだけで誰もが自然と健康になれるまちごうつ」に少しでも近づけるよう、一緒に取り組んでいきましょう。
■高血圧対策の推進
▼高血圧とは
心臓から送り出された血液が血管の壁を押す力が高い状態のことを指します。持続的に血管に負担がかかるため、血管がしなやかさを失う動脈硬化により脳卒中・腎臓病などさまざまな病気を引き起こします。高血圧は、喫煙と並んで、日本人の生活習慣病死亡に最も大きく影響する要因です。
高血圧の原因は、塩分の摂りすぎ、肥満、お酒の飲みすぎ、タバコ、ストレス、遺伝など様々ですが、生活習慣に起因するといわれています。
血圧が収縮期血圧135または拡張期血圧85mmHgを超えることが続くようなら、記録をもってかかりつけ医を受診しましょう。
▼正しい血圧の測り方
血圧は、正しい姿勢で測ることで、より正確な値を知ることができます。正しい姿勢や測るを意識し、正しく血圧を測りましょう。
・背筋を伸ばして測る
・カフは心臓と同じ高さにする
・足を組まない
・腕の力を抜く
○血圧測定のポイント
・朝と夕、1日2回できるだけ同じ条件で測る。
朝:起床後1時間以内、朝食前、服薬前
夜:就寝直前
・トイレを済ませ1~2分安静にしてから
▼予防と改善
○減塩
高血圧を予防や改善する上で、減塩を意識することが重要です。一日の食塩摂取目標が定められており、男性は7.5グラム、女性は6.5グラム、高血圧治療中の人は6グラムとなっています。
調味料は測っていれる、塩分の多い漬物や加工食品を控える、野菜を食べることなどを意識して、減塩に取り組みましょう。
また、減塩だけではなく運動、禁煙、適切な飲酒やストレスの軽減も高血圧の予防や改善に効果がります。
○今後の取り組み
江津市の健康課題から、心疾患や脳血管疾患などの循環器疾患の最大の要因である高血圧対策に力を入れていきます。高血圧に関する正しい情報発信、家庭血圧測定の普及、子どもの頃からの高血圧予防の生活習慣定着、血圧測定・適塩・運動環境の整備、体験型イベントの開催などを行い、各ライフステージに対して家庭、地域、職域、学校などの関係機関、団体等と協力して活動を展開していきます。
問合せ:健康医療対策課健康増進係
【電話】0855-52-7935
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