◆すべての人が尊厳を持って暮らせる社会を作るために
「高齢者の一人ひとりが、住み慣れた地域で、尊厳を持って暮らす」そんな当たり前の権利を侵害してしまう「高齢者虐待」が大きな問題となっています。ただ、虐待問題の難しいところは、介護者が介護により心身ともに疲弊し、追い詰められていることが少なくないことです。なかには意図していなくても虐待と認定されることもあります。
誰もが高齢者を支え、また、自らも高齢者として支えられる可能性があるなか、住みやすい地域社会を築き、生涯をおだやかに暮らしていくためには、西ノ島町に住む皆さんが高齢者の権利擁護について考え、ともに生きる地域社会の実現を目指していくことが大切です。
◇高齢者虐待とは?
高齢者(65歳以上の人)に対して、暴力や暴言をはじめ権利を無視し、尊厳を冒す行為を行うことを言います。
高齢者虐待は、高齢者を支える養護者の負担を減らし、虐待の防止と保護を目的として定められた「高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律(高齢者虐待防止法)」により、禁止されています。
◇高齢者虐待とは、どのようなこと?
「高齢者虐待」は大きく5つに区分されています。
・身体的虐待
暴力的行為によって身体に傷やアザ、痛みを与える行為や外部との接触を意図的、継続的に遮断する行為などのこと
・心理的虐待
脅しや侮辱などの言葉や態度、無視、嫌がらせ等によって精神的に苦痛を与えること
・性的虐待
本人が同意していない、性的な行為やその強要、その他性的な辱めを与えること
・経済的虐待
本人の合意なしに財産や金銭を使用し、本人が希望する金銭の使用を理由なく制限すること
・介護・世話の放棄・放任(ネグレクト)
適切な介護サービスの利用を妨げる、食事や水分を必要以上に制限する、不潔状態にあるのに入浴させない、不衛生な住環境をそのままにし、高齢者の生活環境や身体的な・精神的状態
を悪化させること
親族等による金銭管理の相談が増えています。親族といえども、財産や金銭の無断使用は経済的虐待にあたります。たとえ要介護者の合意により、金銭管理をまかせられたと言っても、後に親族間のトラブルに発展する可能性があります。要介護者の金銭管理にあたっては、成年後見制度の活用を強くオススメします。
高齢者虐待、高齢者虐待が疑われる場合や、成年後見人制度についての相談は、下記までご連絡ください。
相談・問い合わせ:西ノ島町地域包括支援センター
【電話】08514-6-1182
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